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Human Playback

FinaleのHuman Playback機能は、楽譜のほぼすべての要素(アーティキュレーション、発想記号、クレッシェンドなど)を解釈して生演奏に似せた演奏をする多彩なユーティリティです。“Faster”、“calando”、“zuruckhaltend”のように手動で作成された文字発想記号も解釈できます(Human Playback機能が解釈できる語句の一覧は、Human Playbackが認識する項目をご参照ください)。初期設定の状態で楽譜をプレイバックすると、作成済みのMIDIデータは一時的に破棄されて、Human Playbackの設定が優先されます(プレイバックを停止するとMIDIデータは復活します)。ただし、〔Human Playback初期設定〕ダイアログボックスで設定を変更すれば、手動で追加したMIDIデータもHuman Playbackの解釈に含めることができます。

Human Playback機能は、楽譜上の要素を解釈するだけでなく、数種類のスタイル(ロマン派、バロック、ジャズなど)に応じたプレイバックもできます。Finaleのファイルを新規作成した時点では、Human Playbackスタイルは初期値として〔スタンダード〕に設定されています。アーティキュレーションなどの記号を追加してプレイバックしてみてください。Human Playback機能の効果を確認することができます。Human Playbackの解釈をカスタマイズする手順は次のとおりです。

  1. (プレイバック・コントローラーが表示されていなければ)〔ウィンドウ〕メニューから〔プレイバック・コントローラー〕を選択します。〔プレイバック・コントローラー〕が表示されます。
  2. 三角ボタンをクリックします。ダイアログボックスが拡大して、詳細設定が表示されます。
  3. 〔Human Playbackスタイル〕ドロップダウンリストから、現在作成している楽曲のスタイルを選択します。例えば〔ジャズ〕を選択すると、曲にスウィングのニュアンスが加わります。〔バロック様式〕を選択すると、標準のバロック様式に従ってアーティキュレーションが演奏されます。〔カスタム〕を選択すると〔Human Playbackカスタム・スタイル〕ダイアログボックスが表示され、独自のスタイルを作成することができます。
  4. 〔OK〕をクリックして、設定内容を適用します。
  5. Human Playbackの解釈の結果を聞いて確認するには、[再生]ボタンをクリックします。楽譜のデータが処理され、Human Playback の解釈に従って演奏されます。この間、一時的にHuman Playbackが生成した独自のMIDIデータが楽譜に適用されますが、プレイバックを停止すると削除されます。

プログラム全体のHuman Playback設定をさらに変更したい場合は、プレイバック・コントローラーで〔HP初期設定〕をクリックしてください。〔Human Playback初期設定〕ダイアログボックスが表示されるので、ここでプログラム全体の設定を変更します。〔Human Playback初期設定〕ダイアログボックスでは、MIDIツールや発想記号ツールを使って手動で定義したMIDIデータを適用したり、リバーブ設定を調整するなど、Human Playback機能による楽譜解釈の詳細を設定できます。Human Playback初期設定ダイアログボックスをご参照ください。

楽譜の一部分にHuman Playback機能を適用することもできます。その場合は、〔Human Playbackの部分適用〕プラグインでは、プレイバック時にMIDIデータを一時的に追加するのでなく、選択された小節範囲のMIDIデータを、Human Playbackが生成したデータに実際に置き換えます。したがって、別の小節範囲に別の設定を適用することができるほか、MIDIツールを使ってその MIDIデータを編集することも可能です。〔Human Playbackの部分適用〕プラグインを使用するには、あらかじめプレイバック・コントローラーでHuman Playbackを〔使用しない〕に設定しておきます。次に、〔選択〕ツールで小節範囲を選択し、〔プラグイン〕メニューの〔プレイバック〕から〔Human Playbackの部分適用〕を選択します。詳しくはHuman Playbackの部分適用プラグインをご参照ください。

 

参照:

Human Playbackの初期設定ダイアログボックス

Human Playbackが認識する項目

 

GPOとHuman Playback

楽器固有の奏法とその効果

 

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