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プレイバック

Finaleでは、作成された楽譜を3通りの方法で再生することができます。1) リアルタイム入力やシーケンス採譜モードで録音したデータを再生する、2) Finaleに付属のHuman Playbackを使用する、3) 楽譜の表示とまったく同じように再生する(楽譜上の音符、リズム、強弱記号だけに従う。〔MIDI〕ツールと〔発想記号〕ツールを使って追加されたMIDIデータがあれば、そのMIDIデータにも従う)。

リアルタイム入力のシーケンス採譜モードで曲を録音するときと、MIDIシーケンサーファイルを読み込むとき、Finaleの側では、ベロシティ(鍵盤が弾かれた強さ)データや連続的MIDIデータ(ピッチホイールその他のコントローラーやホイール)、テンポの揺れなど、楽譜に表示されることのない音楽表現に関わるデータを取り込みます。リアルタイムで演奏されたこれらの情報は、その演奏が楽譜として採譜された後もファイルに記録しておくことができ、そのニュアンスをいつでもプレイバックに反映させることができます。また、必要であれば、微妙なテンポ変化やその他の音楽的表現がいっさい排除された、楽譜の表示にのみ忠実なプレイバックをおこなうことも可能です。また、実際の演奏を録音した楽譜でなくても、Finaleの解釈により演奏させることも可能です。この機能は人間のライブパフォーマンスを再現するように設計されたもので、「Human Playback」と呼ばれます。

Human Playbackはデフォルトでプレイバックに適用され、MIDIデータに忠実な演奏よりはるかに洗練されたMIDI演奏を実現します。Human Playbackで再生する場合、楽譜からMIDIデータを読み取り、追加されている記号を解釈して、プレイバック時に人間の演奏を再現します。Finaleは、テンポ表示(accel.やrall.)、クレッシェンド、トレモロ、ハーモニクスといった様々な記号をインテリジェントに解釈します。このほか、曲の最後に少しリタルダンドがかかっていたり、ソロパートのボリュームが大きくなるなど、わずかな変更が演奏に加えられることもあります。楽譜の正確な演奏はスタイルによって大きく異なるため、Finaleにいくつかのスタイルが用意されています(ロマン派、古典派、ジャズなど)。これにより、厳密に楽譜を解釈できるようになっています。プレイバック・コントローラーをご参照ください。

 

重要:録音したMIDIデータを使った曲を再生する場合、あるいは、〔MIDI〕ツールか〔発想記号〕ツールを使って加えた調整をプレイバックに反映させたい場合は、まず〔Human Playbackスタイル〕を〔使用しない〕に設定してください。Human Playbackをオンにすると、他のMIDI情報が無効になります。プレイバックのオプションを設定するにはをご参照ください。〔Human Playbackの初期設定〕ダイアログボックスで奏法ごとにHuman Playbackの効果のオン/オフを切り替えることができます。また、楽譜内の領域によってHuman Playbackのオン/オフを切り替えることもできます。これをおこなうには、〔発想記号の設計〕ダイアログボックスの〔プレイバック〕タブで、Human Playbackのオン/オフを設定した発想記号を追加します。

 

Human Playbackがオフの場合、Finaleのプレイバック機能は、楽譜上に書き込まれたスタッカート、アクセントなどのアーティキュレーションや発想記号、そしてMIDIパッチ・チェンジやチャンネルの指定など、独自の音楽記号をすべて再現します。Human Playbackであればデフォルトの記号を自動的に解釈するので、追加の操作は不要です。プレイバックに反映される独自の記号の作成方法などに関する詳細は、アーティキュレーション発想記号をご参照ください。

リアルタイムの演奏を採譜したり、Finaleを楽譜も表記できるシーケンサーとして利用するのであれば、単なる楽譜のプレイバックと、取り込まれたMIDIデータを反映したプレイバックの区別について、きちんと理解することが重要です。Finaleの多くの機能は、この2種類のプレイバックの内片方にのみ適用されるものです。例えば、シーケンサー・プログラムでMIDIデータを編集するのと似ていますが、〔MIDI〕ツールの数多くのオプションは、取り込まれたMIDIデータを編集することを目的としています。

また、記譜された楽譜と取り込まれたMIDIデータは、互いに完全に分離しているわけではありません。仮に、シーケンス採譜モードで演奏を採譜し、MIDIデータを取り込んだとします(Human Playbackは〔使用しない〕に設定)。それらのデータをプレイバックに適用すると、ボリュームやテンポ、ペダルなど、おこなわれた演奏の元の音楽的ニュアンスを再現します。ここからさらに、採譜された音符に対して個別的に音程を変えたり、移調したり、強弱記号やアーティキュレーションを付けたりすることが可能ですが、その場合もプレイバックした時に、これらの取り込まれたMIDIデータの情報が損なわれていないことが確認できるでしょう。

演奏データを取り込む方法に関しては、シーケンスの採譜MIDIファイルをインポートするにはをご参照ください。

 

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