〔周波数変調和音の生成〕プラグインを使用すると、一連の和音が全音符で表示された新たな五線が作成されます。和音は「周波数変調」と呼ばれるプロセスにより、元の音符から自動的に生成されます。このプラグインは、徐々に複雑かつ濃密になっていく一連の和音を自動的に生成することのできる作曲ツールとしてデザインされました。
シンセサイザーの用語でもある「周波数変調」とは、キャリア(周波数A)と呼ばれるシンプルなオシレータ(発振器)が発する周波数を、モジュレータ(周波数B)と呼ばれる別のオシレータによって変調させる技術です。これにより複雑なスペクトラムを含んだサウンドを生成することができます。このスペクトラムは次のような特定の周波数のエネルギーを持っています。
… A - 3B, A - 2B, A - B, A, A + B, A + 2B, A + 3B …
この中には周波数が負の値になるものもありますが、その場合は、絶対値(正の値)が適用されます。
ダイアログボックス内の〔変調指数〕は、エネルギー・スペクトラムのどの周波数が採用されるかを示しています。
指数 = 1: A
指数 = 2: A - B, A, A+B
指数 = 3: A – 2B, A - B, A, A+B, A + 2B
指数 = 4: A – 3B, A – 2B, A - B, A, A+B, A + 2B, A + 3B
……など
〔周波数変調和音の生成〕プラグインは入力された2つの音を、下表のように平均律(1オクターブ違いの2つの音の周波数比が、すべての音に関して例えばA3=220HzとA4=440Hzのように1:2となる音律)に基づいて周波数へ変換します。
MIDIノート番号 |
ピッチ (中央ド=C4) |
周波数(Hz) |
60 |
C4 |
261.626 |
61 |
C#4/Db4 |
277.183 |
62 |
D4 |
293.665 |
63 |
D#4/Eb4 |
311.127 |
64 |
E4 |
329.628 |
65 |
F4 |
349.228 |
66 |
F#4/Gb4 |
369.994 |
67 |
G4 |
391.995 |
68 |
G#4/Ab4 |
415.305 |
69 |
A4 |
440 |
70 |
A#4/Bb4 |
466.164 |
71 |
B4 |
493.883 |
2つの音符のうち最初の音符の周波数がキャリアとなり、最後の音符の周波数がモジュレータとなります。これらの周波数の値は、プラグイン内部の指数合成アルゴリズムへ入力され、再びMIDIノート番号の値として戻ってきます。これらの音を使用して和音が自動的に生成されます。
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