フレックス・スラーは、符尾、連桁、符頭、“スラーの内側に配置”されたアーティキュレーション、臨時記号などとの衝突を自動的に回避します。人の好みはそれぞれですのですべてというわけには行かないかも知れませんが、フレックス・スラーを使用すると、ほとんどのスラーは配置するだけで完璧な見た目に調整されるでしょう。
フレックス・スラーが正しく機能するためには、フォント付加情報が欠かせません。KousakuやBroadway Copyistなどの、Finaleのパッケージに同梱されているフォントをご使用の場合は、それらのフォント付加情報ファイルはすでに用意されていますが、もしその他のフォントを記譜用フォントとしてご利用の場合は、そのフォントに対するフォント付加情報ファイルを作成する必要があります。詳しくはフォント付加情報ダイアログボックスをご参照ください。
スラーが手動で少しでも編集された場合は、フレックス・スラーの設定の変更は適用されません。コンテクストメニューでは、フレックス・スラーを使用しているように表示されますが、実際には“固定”されています。固定されたフレックス・スラーは、その後音符の高さなどを変更しても追随しません。この場合は、コンテクストメニューあるいは〔ユーティリティ〕メニューの〔その他のユーティリティ〕から〔スラーの手動調整をクリア〕を選択すると、フレックス・スラーの機能を取り戻します。
フレックス・スラーは、音符のスペーシングに大きく影響されますので、ページ表示とスクロール表示では、組段のロックなどの様々な要因により、見た目が若干異なる場合があります。フレックス・スラーの最終的な調整は、ページ表示でおこなうようにしてください(ページ表示の状態で最終的に印刷されるからです)。
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