選択とコピー
楽譜の一部分を選択して別の箇所にコピーする
〔選択ツール〕は、Finale NotePadを操作するうえでとても大切なツールです。小節を選択し、移動、削除、コピー、ペーストといったあらゆる編集機能をもっています。この章では〔選択ツール〕の便利な機能について学んでいきます。
この章では、以下のことを学びます。
- 楽譜内の任意の小節を選択する方法
- 選択範囲を拡張する方法
- 音を一斉に変更する方法
- 余分な小節を削除する方法
Note. このチュートリアルを始めるにあたり『Tutorial 4.mus』のファイルを開いてください。
小節を選択する
〔選択ツール〕では、小節の一部や、複数の小節を選択することができます。〔選択ツール〕を選んで、次の動作をおこなってみましょう。
- 小節全体を選択する 五線上の音符が入力されていない部分をシングル・クリックします。
- 小節の一部分を選択する 五線の外側をクリックして、選択したい範囲をドラッグして囲みます。
- 小節の一部分が選択された状態から、小節全体を選び直す 部分的に選択されている箇所をダブル・クリックします。すると小節全体が選択されている状態になります。
- 1小節全体を、全パート一斉に選択する 選択したい小節のいずれかのパートをダブル・クリックします。すると全パートに対して選択された状態になります。この状態を「スタック」と呼び、小節自体を削除する場合などにはこの選択方法を用いますのでよく覚えておいてください。
選択範囲の拡張
選択状態にある小節をの範囲を拡張したい時には、次に紹介するキーボード・ショートカット操作を用いると便利です。
- 〔選択ツール〕を選びます。
- ボーカル・パートの第8小節目をクリックして選択状態にします。
- SHIFTキーを押しながら、下矢印キーを1度だけ押します。すると選択範囲がスコアの下段に向かって拡張されます。
- もう一度下矢印キーを押します。すると全パートが選択され、小節が「スタック」状態になります。
Tip. SHIFTキー+右矢印キーで右方向へ、SHIFTキー+左矢印キーで左方向へ小節の選択範囲を拡張することができます。
入力内容の消去
既に入力されている音符を消去してみましょう。
- 〔選択ツール〕を選び、ピアノ左手パートの第8〜9小節目を選択状態にします。
-
CLEARキーを押します。すると小節に入力済みの音符のみが消去されます。小節自体は無くなりません。(〔編集〕メニューから〔カット〕を選んでも同様の操作が可能です)
小節をドラッグして、内容を別の小節にコピーする
選択された範囲は、別の場所に自由にコピーし貼り付けることができます。
これをおこなう最も便利な方法がドラッグを用いた方法でしょう。
コピー元とコピー先の小節がひとつの画面内にある時に有効な手段となります。
- ピアノ左手パートの第1小節目をクリックして、その小節を選択します。次にSHIFTキーを押さえながら隣の小節をクリックします。これで第1、2小節が選択されている状態になります。
- 選択状態にある小節をクリックして、ピアノ左手パートの第8小節目の1拍目あたりまでドラッグします。
- 第8、9小節に枠が表示されたら、マウスボタンを離します。すると第1、2小節の内容が第8、9小節にコピーされます。
Note. コピー元の小節がスタック状態にある時には、コピー先の小節には緑色の枠が表示されます。黒い枠が表示されている間は正しくコピーされません。
クリップボードを利用したコピー
クリップボードに一時的にコピー内容を記憶させる方法、いわゆるコピー&ペースト機能を使ってコピーすることもできます。この方法は、コピー元とコピー先の位置が離れていて同一の画面内に表示できない場合などに便利な手段となります。
Note. 楽譜の末尾に小節を追加する方法は、〔編集〕メニューから〔小節を追加〕を実行します。
- ピアノ左手パートの第3小節を選択します。
-
COMMANDキーを押しながら「C」キーを押します。これで、クリップボードに第3小節の内容が記憶されました。
- ピアノ左手パートの第10小節を選択します。
-
COMMANDキーを押しながら「V」キーを押します。すると第3小節の内容が第10小節にコピーされます。