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MIDIチャンネル、Garritanインストゥルメント、Kontakt Playerについて

MIDIチャンネル、Garritan、Kontakt Playerについて

ここでは、MIDIチャンネル、MIDI楽器、およびFinale上での操作方法に関する詳しい説明は省略しています。これらについては、FinaleユーザーマニュアルのMIDIチャンネルをご参照ください。なお、楽譜を新規作成する場合は、Finaleのセットアップ・ウィザードを使うと各楽器に最適なチャンネルが設定されます。楽譜を新規作成するときはセットアップ・ウィザードを使うようにしてください。以下の説明は、作成済みの楽譜(旧バージョンのFinaleで作成した楽譜をFinale 2011にインポートする場合など)にチャンネルを設定するケースを想定しています。

作成済みファイル用にGarritanインストゥルメントをセットアップするの説明にあるように、Garritan Aria Playerは最大でGarritanインストゥルメントを同時に128個使用できます。128のGarritanインストゥルメントを128個のMIDIチャンネルに割り当て、Aria Playerの8つのインスタンスに分散させます。Aria Playerでは、各インスタンスにGarritanインストゥルメントを16個まで読み込むことができます。Finaleは最大8バンクを使用できます(〔MIDI/Audio〕メニューから〔AudioUnitsのセットアップ〕ダイアログボックスを開くと確認できます)。

 

 

Aria Playerの1番目(一番上)のインスタンスはBank 1(Channel 1-16)とリンクし、2番目のインスタンスはBank 2(Channel 17-32)とリンクしています(以降のチャンネルも同様です)。Aria Playerの各インスタンスで同時に16チャンネルまで使用できます(Aria Playerを起動するには、該当するバンクの隣にある〔編集〕をクリックします)。

チャンネルの割り当てを変更する

初期状態では、Aria Playerのスロット番号はチャンネル番号と同じ設定になっています(例:スロット=1、チャンネル=1)。このチャンネル割り当ては必要に応じて変更できます。Aria Playerでは、スロット(グレーのボックス)の右下に現在のチャンネル番号が表示されます。

 

 

上の例を見ると、この楽器にはMIDI Channel 1が割り当てられていることが分かります。MIDIチャンネル番号を変更するには、MIDIチャンネル番号をクリックして、サブメニューから別のMIDIチャンネルを選択します。

 

 

選択した楽器に対して、1〜16の範囲でAria Playerの任意のチャンネルを指定できます。例えばパーカッション楽器をChannel 10に設定すれば、プレイバック時にソフトシンセとGarritanの間で簡単に切り替えができるようになります。ただし、Aria Playerで楽器のチャンネル番号を変更したら、Finaleの楽器リストでも該当パートのチャンネルを変更する必要があるのでご注意ください。

Aria PlayerのチャンネルとFinaleのチャンネル

Aria Playerの1番目のインスタンス(Bank 1)に割り当てたチャンネルは、Finaleの楽器リストで設定するチャンネルと対応していなければなりません。例えば、Aria Playerの1番目のインスタンスでGarritanフルートをChannel 1に設定したとします。この場合、Finaleの楽器リストでもフルートパートにChannel 1を割り当てる必要があります。

 

 

 

セットアップ・ウィザードを使って楽譜を新規作成すれば、Aria Playerと楽器リストの両方で適切なチャンネル番号が自動で設定されます。チャンネル番号を手動で割り当てる必要があるのは、作成済みの楽譜またはテンプレートを使って楽譜を作成するときだけです。

 

楽器の数が16を超える場合、Aria Playerの2つ以上のインスタンスを使う必要があるので、設定が少し複雑になります。Garritan Aria Playerの楽器数とチャンネル番号をご参照ください。

 

パーカッションパート

楽譜にパーカッション(音階を持たない打楽器)パートがあり、プレイバック時にGarritanインストゥルメントとソフトシンセを切り替えて使うようにしたい場合には、Garritanパーカッション楽器のチャンネルをGeneral MIDIパーカッションチャンネル10、26、42、58、74、90、106、122のどれかに設定する必要があります。

例えば、フルート、オーボエ、クラリネット、バスーン、ホルン、パーカッション(演奏者2名)、2バイオリン、ビオラ、チェロで構成された楽曲があるとします。パーカッションパートが2つあるので、Aria Playerの2つのインスタンスが必要になります。さらに、各パーカッションパートを別々のGeneral MIDIパーカッションチャンネルに割り当てることになります。一番簡単な方法は、General MIDIパーカッションチャンネルの最初の2つ(Channel 10、Channel 26)を使うことです。Garritanインストゥルメントをソフトシンセに切り替えても同様にプレイバックできるようにするには、各パーカッションパートをGeneral MIDIのパーカッションチャンネル(各バンクの10番目のチャンネル)に設定する必要があります。

 

General MIDI楽器(Finaleのソフトシンセなど)はパーカッションチャンネルを割り当てる必要がありますが、Garritanインストゥルメントはどのチャンネルを使ってもかまいません。パーカッションパートをソフトシンセとGarritanインストゥルメントで切り替えて再生するのでない限り、General MIDIパーカッションチャンネルの設定を気にする必要はありません。

 

Garritanインストゥルメント

Aria Player

チャンネル番号(Bank 1)

Finaleのチャンネル番号

(楽器リスト)

Flute Solo KS 1 1
Oboe 1 Modern Solo 2 2
Bb Clarinet Solo 3 3
Bassoon 1 Solo 4 4
French Horn 1 Solo KS 5 5
Basic Orch Percussion 10 10
Violin 1 Gagli KS Solo 6 6
Violin 2 Strad KS Solo 7 7
Viola KS Solo 8 8
Cello 1 KS Solo 9 9

 

Garritanインストゥルメント

Aria Player

チャンネル番号(Bank 2)

Finaleのチャンネル番号(楽器リスト)
Basic Orch Percussion 10 26

 

正しくチャンネルを割り当てると、Finaleの楽器リストは次のようになります。

 

 

この例では、Aria PlayerのBank 1、Channel 10を1stパーカッション用に予約しています。ただし、2ndパーカッションだけがまだチャンネルを設定できていません。この例ではGarritanインストゥルメントとソフトシンセを切り替えて再生することを想定しているので、2ndパーカッションをGeneral MIDIパーカッションチャンネルのどれかに設定する必要があります(ソフトシンセを使わないのであれば、Aria Player 2のBank 1のChannel 11に設定してかまいません)。Channel 10の次に使用できるGeneral MIDIパーカッションチャンネルは、FinaleではChannel 26になります。Aria PlayerでChannel 26を割り当てるには、2番目のインスタンス(Bank 2)を使わなければなりません。

 

Finaleのセットアップ・ウィザードから新規ファイルを作成すれば、Aria PlayerとFinaleで適切なチャンネルが自動で設定されます。基本的にチャンネル設定で注意が必要になるのは、作成済みのファイルを元に楽譜を作成するときだけです。

 

複数パートで構成される五線、同一奏者による複数楽器の演奏、チャンネルの割り当てについて

オーケストラスコアでは、複数のパート(Flute 1、Flute 2など)を1つの五線にまとめて表記することがよくあります。Garritanインストゥルメントを使う場合は、2種類のGarritan フルート楽器(Flute 1パート用とFlute 2パート用)を同じ五線に割り当てるのが最良の方法です。この場合、2名の奏者がそれぞれの音で各パートを演奏するのを再現できます。ユニゾン(a2)のフレーズを2名が演奏しているようにするには、この方法を使うのが特に重要です(詳しくはGarritanインストゥルメントのバリエーションをご参照ください)。

この方法でGarritanインストゥルメントを割り当てるには、Finaleの楽器リストにあるレイヤー機能を使います。同じ五線の別のレイヤーに別のチャンネルを設定し、チャンネルごとにGarritanインストゥルメントを割り当てます。

例として、五線名「Flute 1 & 2」を設定した楽器リスト画面を下に示します。

 

 

五線名の左の三角形をクリックすると、いくつかのオプションが現れます。

 

 

下の図のように、「Flute 2」という楽器をレイヤー2に新しく追加し、レイヤー2の音符がChannel 2で演奏されるように設定します。

 

 

次に、Aria PlayerのBank 1に2種類のGarritanフルート楽器を読み込み、Aria PlayerのチャンネルとしてChannel 1、Channel 2を割り当てます。

楽譜画面に戻り、レイヤー1にFlute 1の音符を入力し、レイヤー2にFlute 2の音符を入力します。同じ奏者が複数の楽器を演奏する場合も、同じ方法を使用できます。例えば、クラリネット奏者が曲の一部分のフレーズをバスクラリネットで演奏する場合などです。Flute 1 & 2と同様に、楽器リストに「Bass Clarinet」という新しい楽器を作成し、FinaleのChannel 2を割り当てます。

 

 

次に、Aria PlayerのBank 1にGarritan Bb ClarinetとGarritan Bass Clarinetを読み込み、それぞれChannel 1とChannel 2を割り当てます。楽譜画面に戻り、レイヤー1にBb Clarinetの音符を入力し、レイヤー2にBass Clarinetの音符を入力します。楽譜スタイルを使ってBb Bass Clarinetの移調を設定します(詳しい手順は、Finaleユーザーマニュアルの楽譜スタイルをご参照ください)。

複数のパートで構成される五線の場合、キースイッチをトリガーする発想記号(Pizz.など)が正確に動作しないことがあります。問題が起こるようであれば、複数パートを個別の五線に分散させて楽譜を作成してください。

Aria Player(またはKontakt Player)とFinaleのチャンネル番号対応表

 

 

 

 

 

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