選択ツールはFinale全体で共通に使用できる編集ツールです。小節範囲をはじめ、楽譜のほぼすべての項目を選択ツールで選択できます。項目を選択して、移動、削除、コピー、ペーストなどの編集作業をおこないます。
選択ツールを使用すると、歌詞やスラー、アーティキュレーションなどの記号をクリックして選択し、移動、編集、削除などを実行できます。さらに高度な編集が必要な場合は、選択した項目をダブルクリックすると適切なツールに自動的に切り替わります。選択ツールは、小節(小節ツール/編集メニュー/ユーティリティメニュー)、音符(ステップ入力)、変形図形、発想記号、アーティキュレーション、反復記号、歌詞、コードネーム/フレッドボード、テキストブロック、グラフィック、括弧、小節番号、連符、調号、拍子記号、音部記号、オシア、五線名、グループ名に対して有効です。
選択ツールで楽譜の一部分(単一音符、小節、楽譜全体など)を選択して、選択範囲内の音楽要素すべてを一度に編集することができます。例えば、選択した小節のスペーシング、小節幅、レイヤー設定、符尾の方向、連桁の連結パターンなどを変更できます。選択範囲内の音符を対象に、連桁の再連結、小節線の引き直し、移調、アーティキュレーション割り付けをおこなうこともできます。
選択ツールで選択した楽譜要素を別の場所にコピーすることもできます(別のファイルへのコピーも可能です)。さらに、選択範囲内の特定の項目、例えばアーティキュレーション、コードネーム、歌詞、発想記号、MIDIコントロールデータだけを、他の項目に影響することなく楽譜上から消去することもできます。消去と楽譜のコピーをご参照ください。
小節範囲の選択に関連するマウス操作とショートカットキーについては、楽譜の選択をご参照ください。
選択ツールのショートカットキーを使うには、小節範囲を選択してから、目的の操作に対応するショートカットキーを押します。
使用するキー |
定義されている機能 |
1 |
複数の五線の和音を集約する |
2 |
和音のメロディを複数の五線に振り分ける(〔和音の分散〕ダイアログボックスを表示します) |
5 (小節を選択できる別のツールを使う場合はCtrl+5) |
〔拍単位によるスペーシング〕コマンドを実行し、〔ファイル別オプション-スペーシング〕ダイアログボックスの設定にもとづき音符、歌詞、変化記号のスペーシングをする。 |
4 (小節を選択できる別のツールを使う場合はCtrl+4) |
〔音符単位によるスペーシング〕コマンドを実行し、〔ファイル別オプション-スペーシング〕ダイアログボックスの設定にもとづき音符、歌詞、変化記号のスペーシングをする。 |
6-9 (小節を選択できる別のツールを使う場合はCtrl+6〜9) |
(Ctrl+6:2度下げる (Ctrl+7:2度上げる (Ctrl+8:1オクターブ下げる (Ctrl+9:1オクターブ上げる |
移調のマクロ機能を設定するには
Finaleには、初期状態で上記の移調ショートカートキーが割り当てられています。
移調用のショートカットキーを変更する手順は次のとおりです。
コンテクストメニューを表示するには、楽譜上の項目を選択して右クリックします。コンテクストメニューに表示される項目はクリックした箇所によって異なります。下の表をご参照ください。
小節
小節属性の編集 |
〔小節の属性〕ダイアログボックスを開き、小節属性を設定できます。 |
小節線(サブメニュー) |
〔小節線〕サブメニューから小節線スタイルを選択できます。 |
長休符(サブメニュー) |
〔長休符〕サブメニューから長休符の作成、編集、削除を選択できます。 |
カット |
選択範囲をクリップボードに保管し、同時に楽譜上から削除します。編集 / カットを参照。 |
コピー |
選択範囲のコピーをクリップボードに保管します。編集 / コピーを参照。 |
挿入 |
クリップボードに保管した選択範囲を、拍と拍の間または小節と小節の間に挿入します。編集 / 挿入を参照。 |
ペースト |
クリップボードに保管した選択範囲を、コピー先選択範囲に貼り付けます(コピー先の選択範囲と置き換える)。編集 / ペーストを参照。 |
連続ペースト |
〔連続ペースト〕ダイアログボックスを開き、コピー元の選択範囲を何回貼り付けるかを指定できます。 |
選択した対象項目のみペースト |
〔選択した対象項目のみペースト〕にチェックマークを付けると、挿入/置き換えを実行するときに〔ペースト対象項目〕ダイアログボックスの設定が使われます。 |
ペースト対象項目の選択 |
〔ペースト対象項目〕ダイアログボックスを開き、挿入/置き換えに含める項目を選択できます。 |
レイヤー移動/コピー |
〔レイヤー移動/コピー〕ダイアログボックスを開き、レイヤーの移動/コピーができます。 |
すべての項目を消去 |
選択範囲内の項目をすべて消去します。 |
選択した項目のみ消去 |
〔選択された項目を消去〕ダイアログボックスで選択した項目をすべて消去します。 |
移調 |
〔移調〕ダイアログボックスを開き、選択範囲の移調の音程を選択できます。 |
小節を追加 |
〔小節の追加〕ダイアログボックスを開き、追加する小節数を指定できます。 |
小節ブロックを挿入 |
〔小節の追加〕ダイアログボックスを開き、挿入する小節数を指定できます。 |
小節ブロックを削除 |
小節ブロックを削除します。 |
調号 |
〔調号〕サブメニューから、選択範囲の調号を設定できます。 |
拍子記号 |
〔拍子記号〕サブメニューから、選択範囲の拍子記号を設定できます。 |
音部記号 |
〔音部記号の変更〕ダイアログボックスを開き、音部記号を選択できます。 |
楽譜スタイル |
〔楽譜スタイル〕サブメニューから、五線属性の追加、編集、定義ができます。 |
反復記号 |
〔反復記号〕サブメニューから、反復記号の作成、編集、削除ができます。 |
分割ポイントの編集 |
分割ポイントバーを表示し、小節の途中で組段を改行できる位置を調節できます。 |
拍図表の編集 |
拍図表を表示し、スペーシングを調整できます。 |
アーティキュレーション
メニュー項目 |
機能 |
アーティキュレーション定義の編集 |
〔アーティキュレーション設計〕ダイアログボックスを表示します。 |
表示 |
(印刷ページ上の)表示/非表示を選択します。チェックマークを付けると表示します。 |
リンクを復帰(スコア譜へのリンク)[パート譜のみ] |
スコア譜にある該当項目とのリンクを復帰します。 |
リンクを解除(全パート譜へのリンク)[スコア譜のみ] |
該当項目について、スコア譜とすべてのパート譜の間でリンクを解除します。 |
リンクを復帰(全パート譜へのリンク)[スコア譜のみ] |
パート譜にあるすべての該当項目とのリンクを復帰します。 |
削除 |
選択したアーティキュレーションを削除します。 |
括弧
メニュー項目 |
機能 |
グループ属性の編集 |
〔グループ属性〕ダイアログボックスを表示します。 |
括弧の削除 |
選択された括弧を削除します。 |
グループの削除 |
グループと括弧を削除します。 |
コードネーム
メニュー項目 |
機能 |
コード定義の編集 |
〔コード定義〕ダイアログボックスを表示します。 |
フレッドボード編集 |
〔フレッドボード編集〕ダイアログボックスを表示します。 |
削除 |
選択したコードネームを削除します。 |
コードネーム表示 |
コードネームを個別に表示(または非表示)します。 |
フレットボード表示 |
フレットボードを個別に表示(または非表示)します。 |
リンクを復帰(スコア譜へのリンク)[パート譜のみ] |
スコア譜にある該当項目とのリンクを復帰します。 |
リンクを解除(全パート譜へのリンク)[スコア譜のみ] |
該当項目について、スコア譜とすべてのパート譜の間でリンクを解除します。 |
リンクを復帰(全パート譜へのリンク)[スコア譜のみ] |
パート譜にあるすべての該当項目とのリンクを復帰します。 |
音部記号
メニュー項目 |
機能 |
音部記号定義の編集(小節途中の音部記号を選択した場合) |
〔小節途中に置く音部記号〕ダイアログボックスを表示します。 |
音部記号の選択(小節範囲を選択した場合) |
〔音部記号の選択〕ダイアログボックスを表示します。 |
削除 |
小節途中の音部記号を削除します。 |
文字発想記号
メニュー項目 |
機能 |
音符(小節)発想記号割付の編集 |
〔発想記号の割り付け〕ダイアログボックスを表示します。 |
文字発想記号定義の編集 |
〔文字発想記号の設計〕ダイアログボックスを表示します。 |
手動調整の解除 |
楽譜に対して手動でおこなった調整を解除します。 |
表示 |
(印刷ページ上の)表示/非表示を選択します。チェックマークを付けると表示します。 |
リンクを復帰(スコア譜へのリンク)[パート譜のみ] |
スコア譜にある該当項目とのリンクを復帰します。 |
リンクを解除(全パート譜へのリンク)[スコア譜のみ] |
該当項目について、スコア譜とすべてのパート譜の間でリンクを解除します。 |
リンクを復帰(全パート譜へのリンク)[スコア譜のみ] |
パート譜にあるすべての該当項目とのリンクを復帰します。 |
削除 |
選択した発想記号を削除します。 |
図形発想記号
メニュー項目 |
機能 |
音符(小節)発想記号割付の編集 |
〔発想記号の割り付け〕ダイアログボックスを表示します。 |
図形発想記号定義の編集 |
〔発想記号の設計〕ダイアログボックス(図形)を表示します。 |
図形発想記号の編集 |
図形発想記号の編集用ボックスハンドルを表示します。 |
手動調整の解除 |
楽譜に対して手動でおこなった調整を解除します。 |
表示 |
(印刷ページ上の)表示/非表示を選択します。チェックマークを付けると表示します。 |
リンクを復帰(スコア譜へのリンク)[パート譜のみ] |
スコア譜にある該当項目とのリンクを復帰します。 |
リンクを解除(全パート譜へのリンク)[スコア譜のみ] |
該当項目について、スコア譜とすべてのパート譜の間でリンクを解除します。 |
リンクを復帰(全パート譜へのリンク)[スコア譜のみ] |
パート譜にあるすべての該当項目とのリンクを復帰します。 |
削除 |
選択した発想記号を削除します。 |
調号
メニュー項目 |
機能 |
Cメジャー |
調号をCメジャー(ハ長調)に変更します。 |
Gメジャー |
調号をGメジャー(ト長調)に変更します。 |
Dメジャー |
調号をDメジャー(ニ長調)に変更します。 |
Aメジャー |
調号をAメジャー(イ長調)に変更します。 |
Eメジャー |
調号をEメジャー(ホ長調)に変更します。 |
Fメジャー |
調号をFメジャー(ヘ長調)に変更します。 |
Bbメジャー |
調号をFメジャー(ヘ長調)に変更します。 |
Ebメジャー |
調号をE♭メジャー(変ホ長調)に変更します。 |
Abメジャー |
調号をA♭メジャー(変イ長調)に変更します。 |
Aマイナー |
調号をAマイナー(イ短調)に変更します。 |
Eマイナー |
調号をEマイナー(ホ短調)に変更します。 |
Bマイナー |
調号をBマイナー(ロ短調)に変更します。 |
F#マイナー |
調号をF#マイナー(嬰ヘ短調)に変更します。 |
C#マイナー |
調号をC#マイナー(嬰ハ短調)に変更します。 |
Dマイナー |
調号をDマイナー(ニ短調)に変更します。 |
Gマイナー |
調号をGマイナー(ト短調)に変更します。 |
Cマイナー |
調号をCマイナー(ハ短調)に変更します。 |
Fマイナー |
調号をFマイナー(ヘ短調)に変更します。 |
その他 |
〔調号〕ダイアログボックスを表示します。 |
歌詞
メニュー項目 |
機能 |
位置合わせデフォルト |
シラブルの位置合わせをFinaleの初期設定に戻します。 |
中央揃え |
音符の下で中央揃えになるようにシラブルを位置付けます。 |
左揃え |
音符の下で左揃えになるようにシラブルを位置付けます。 |
右揃え |
音符の下で右揃えになるようにシラブルを位置付けます。 |
文字揃えデフォルト |
シラブルの文字揃えをFinaleの初期設定に戻します。 |
中央揃え |
それぞれのシラブル同士が中央揃えになるように位置付けます。 |
左揃え |
それぞれのシラブル同士が左揃えになるように位置付けます。 |
右揃え |
それぞれのシラブル同士が右揃えになるように位置付けます。 |
オシア
メニュー項目 |
機能 |
オシア配置の編集 |
〔ページ/小節附随オシアの位置〕ダイアログボックスを表示します。 |
オシア定義の編集 |
〔オシア小節の設計〕ダイアログボックスを表示します。 |
削除 |
選択したオシアを削除します。 |
表示 |
(印刷ページ上の)表示/非表示を選択します。チェックマークを付けると表示します。 |
リンクを復帰(スコア譜へのリンク)[パート譜のみ] |
スコア譜にある該当項目とのリンクを復帰します。 |
リンクを解除(全パート譜へのリンク)[スコア譜のみ] |
該当項目について、スコア譜とすべてのパート譜の間でリンクを解除します。 |
リンクを復帰(全パート譜へのリンク)[スコア譜のみ] |
パート譜にあるすべての該当項目とのリンクを復帰します。 |
反復記号
メニュー項目 |
機能 |
反復記号機能設定の編集 |
〔反復記号括弧(反復小節線)(文字反復記号)の編集(機能設定)〕ダイアログボックスを表示します。 |
五線別の編集を可能にする |
反復記号を個別に編集できるようにします。 |
反復記号括弧の整列 |
反復記号括弧の縦方向の位置揃えをします。 |
反復記号括弧を初期設定に戻す |
反復記号括弧をデフォルト位置にリセットします。 |
文字反復記号定義の編集(文字反復記号のみ) |
〔文字反復記号の作成〕ダイアログボックスを表示します。 |
表示 |
(印刷ページ上の)表示/非表示を選択します。チェックマークを付けると表示します。 |
リンクを復帰(スコア譜へのリンク)[パート譜のみ] |
スコア譜にある該当項目とのリンクを復帰します。 |
リンクを解除(全パート譜へのリンク)[スコア譜のみ] |
該当項目について、スコア譜とすべてのパート譜の間でリンクを解除します。 |
リンクを復帰(全パート譜へのリンク)[スコア譜のみ] |
パート譜にあるすべての該当項目とのリンクを復帰します。 |
削除 |
選択した反復小節線および反復記号括弧を削除します。 |
変形図形
メニュー項目 |
機能 |
編集 |
選択した変形図形に編集ハンドルを表示します。 |
削除 |
選択した変形図形を削除します。 |
表示 |
(印刷ページ上の)表示/非表示を選択します。チェックマークを付けると表示します。 |
リンクを復帰(スコア譜へのリンク)[パート譜のみ] |
スコア譜にある該当項目とのリンクを復帰します。 |
リンクを解除(全パート譜へのリンク)[スコア譜のみ] |
該当項目について、スコア譜とすべてのパート譜の間でリンクを解除します。 |
注:選択ツールを使った操作を取り消すには、操作の直後に〔編集〕メニューから〔取り消し〕を選択するか、Ctrl+Zキーを押します。
参照:
User Manual Home |
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