ファイル別オプション-タイ
【このダイアログボックスを表示するには】
〔書類〕メニューから〔ファイル別オプション〕を選択し、〔タイ〕を選択します。
【機能について】
このダイアログボックスを使用して、短め、普通、長めの3種類の長さのタイの形や位置の全体的な設定を定義します。これらの設定を変更すると、すでに書き込まれているタイやこれから書き込むすべてのタイに変更内容が反映されます(それぞれのタイに個別に異なる設定をおこなうことも可能です)。数値の単位を変更するには、〔編集〕メニューの〔計測単位〕から選択します。
- タイの配置設定:上向き/和音の内側・下向き/和音の内側・上向き/和音の外側/符頭側・下向き/和音の外側/符頭側・上向き/和音の外側/符尾側・下向き/和音の外側/符尾側 これらの6つの設定で、それぞれの符頭とタイとの関係におけるタイの配置方法を正確に定義することができます。“上向き”および“下向き”のオプションはそれぞれ、音符または和音の上あるいは下に付けられたタイを意味します。〔外側配置を使用〕オプションを選択していない場合、楽譜上のタイはすべて“和音の内側”オプションを使用して書き込まれます。ドロップダウンリストポップアップメニューでいずれかの“和音の外側”オプションを選択すると、和音の外側に付けられるタイの設定が表示されます。(“外側”のタイとは、符尾の端から最も反対側にある符頭に結ばれたタイのことです。)
- 始点:横・終点:横・始点:縦・終点:縦 (現在選択中の計測単位で)始点の〔横〕のボックスに数値を入力して、タイで結ばれた最初の音符の内側からのタイの横方向の距離を指定します。値を大きくすると、タイの始点は音符から離れる方向に右に、小さくすると近づく方向に左に移動します。始点の〔縦〕のボックスに数値を入力して、タイの左端からタイで結ばれた最初の音符までの縦の距離を指定します。大きい値を入力するとタイを上に移動させ、小さい値はタイを下に移動させます。終点の〔横〕のボックスに数値を入力して、タイで結ばれた2番目の音符の内側からのタイの横方向の距離を指定します。小さい値はタイを左に動かし、音符から離します。大きい値はタイを右側に移動させ、音符に近付けます。終点の〔縦〕のボックスに数値を入力して、タイの右端からタイで結ばれた2番目の音符までの縦の距離を指定します。大きい値を入力するとタイを上に移動させ、小さい値はタイを下に移動させます。
- 外側配置を使用 このオプションを選択すると、単音に付くタイ、または和音の一番外側の音(“外側”の音とは、和音の符尾から最も離れた符頭、または符尾がない音符の最も上または下の音です)につくタイに、他の和音内の音につくタイとは違う形を適用します。この設定は、この下の4つのチェックボックスの設定よりも優先されます。このオプションを選択しないと、和音につくタイは、すべてが同じ形になってしまいます。
- 付点の後から始める・複付点の後から始める 〔付点の後から始める〕を選択すると、付点音符に付くタイは付点の右側から描かれ始めます。このオプションを選択しなければ、タイは付点の前から始まります(こちらが初期設定の状態です)。〔複付点の後から始める〕を選択すると、複付点音符に付くタイは最後の付点の右側から描かれ始めます。このオプションを選択しなければ、タイは(初期設定どおり)最初の付点の前から始まります。
- 臨時記号の前で止める このオプションを選択すると、タイの後の音符に臨時記号が付いている場合、タイは臨時記号の前で終わります。このオプションを選択しないと、タイは臨時記号の後で終わります。
- 2度の場合はずらす このオプションを選択すると、2度音程の和音に付くタイが、符頭の配置状況に合わせて左または右に移動します。このオプションを選択しないと、和音に2度音程がある場合でもタイは縦に並んで表示されます。
左の図:〔2度の場合はずらす〕を選択している場合右の図:〔2度の場合はずらす〕を選択していない場合
- 改行されるタイ:段頭のタイの始点・段末のタイの終点・段頭のタイのスペース タイで結ばれた音符の途中で改行(組段の変更)された場合、タイは改行の前で中断され、次の組段の冒頭から書き直されます。〔段頭のタイの始点〕に(現在選択している計測単位で)値を入力して、次の組段の描き始めの位置を指定します。値を大きくするとタイは組段の左端から離れる方向に右に移動し、値を小さくすると組段の左端に近づく方向に左に移動します。〔段末のタイの終点〕に(現在選択している計測単位で)値を入力して、改行前のタイの位置を指定します。〔段頭のタイのスペース〕に値を入力すると、〔ファイル別オプション-音符/休符〕ダイアログボックスにある〔1拍目までの距離〕を調整できます。タイの付いた音符が小節線の右に離れすぎるのを避けたいときは、ここに値を指定して、タイの付いた音符を左に移動することができます。
- 和音の内側:第3線で分ける リストから〔第3線で分ける〕を選択すると、五線の音符の符尾が逆向きになるポイントにもとづいてコードのタイの方向が設定されます。和音の最高音と最低音の音符につくタイはつねに反対側を向きます。和音の内部の音符については、符尾の逆向きポイント上またはそれより上の音符につくタイは、タイで結ばれている音符に上向きに結ばれます。符尾の逆向きポイントより下の音符のタイは、タイで結ばれている音符に下向きに結ばれます。
Note: 〔タイの変更〕ダイアログボックスで〔上向き〕または〔下向き〕が設定されているタイに関しては、ここでの全体設定は無視されます。
- 和音の内側:上下均等に配分 ドロップダウンリストでこのオプションを選択すると、和音のそれぞれの音符につくタイの向きは、次のようになります。和音の最高音と最低音の音符につくタイは、つねに逆向きになります。偶数個の音符からなる和音では、内側の音符のタイの向きは均等に分かれます。和音の上半分のタイはタイで結ばれている音符から上向きに、下半分のタイは音符から下向きに結ばれます。
奇数個の音符からなる和音では、符尾の逆向きポイント上またはそれより上の音符につくタイは、タイで結ばれている音符から上向きに結ばれます。符尾の逆向きポイントより下の音符のタイは、タイで結ばれている音符に下向きに結ばれます。符尾の逆向きポイントについての詳しい説明は、特殊な五線の設定ダイアログボックスをご参照ください。
- 和音の内側:符尾と逆向き これは、旧バージョンのFinale で作成されたファイルとの互換性を保つために用意されている項目です。Finale 3.7以前のバージョンから変換されたファイルでは、このオプションが選択されています。
- 2度は反対向きにする このオプションを選択すると、2度音程の和音に付く2つのタイは逆向きになります。これを選択しない場合は、〔タイの方向〕の設定にもとづいて方向が決定されます。
- 向きの異なる符尾同士:上向き・下向き・開始の符尾に合わせる タイでつながれた2つの音符の符尾がそれぞれ逆向きの時に適用するタイの向きを選択します。
- 記号による分断:拍子記号:左・右 ボックスをクリックしてチェックをオンまたはオフにします。このオプションを選択すると、タイの途中に拍子記号の変更がある場合、その前でタイが分断され、拍子記号の後でタイが再開されます。〔左〕に、新しい拍子記号の前とタイが中断するところまでの距離を(現在選択している計測単位で)指定します。〔右〕に、新しい拍子記号の後とタイが再開するところまでの距離を(現在選択している計測単位で)指定します。
Note: それぞれのタイの〔タイの調整〕ダイアログボックス内で、〔拍子記号による分断〕の設定が「デフォルト」になっていない場合は、ここでの変更は適用されません。
- 記号による分断:調号:左・右 ボックスをクリックしてチェックをオンまたはオフにします。このオプションを選択すると、タイの途中に転調の調号が表示されている場合、その前でタイが中断され、調号の後でタイが再開されます。〔左〕に、新しい調号の前とタイが中断するところまでの距離を(現在選択している計測単位で)指定します。〔右〕に、新しい調号の後とタイが再開するところまでの距離を(現在選択している計測単位で)指定します。
Note: それぞれのタイの〔タイの調整〕ダイアログボックス内で、〔調号による分断〕の設定が「デフォルト」になっていない場合は、ここでの変更は適用されません。
- タイの形 このボタンをクリックすると〔タイの形〕ダイアログボックスが開き、長さに応じたタイの形を設定することができます。
- リセット 〔リセット〕をクリックすると、設定がすべてFinaleのデフォルト値に戻ります。
参照:
タイ
タイの調整ダイアログボックス
特殊な五線の設定 ダイアログボックス
タイの形 ダイアログボックス
書類メニュー / ファイル別オプション