Finaleでは音符が入力される度に、自動的にスペーシングが適用されます。しかし、〔自動スペーシング〕の機能をオフにすると、スペーシングは音価に正比例したものになります。つまり、全音符は4つの4分音符と同じの幅でスペーシングされます。また、歌詞やコードネーム、32分音符などの細かい音符などが重なってしまう可能性があります。
そこでFinaleでは、音価に応じて適切に計算されたスペーシングのシステムを採用しています。この機能は、浄書家がそれぞれの音価に対しての幅を決定する際に参照する換算表などの伝統的な浄書技術に基づいています。これらは、音価に正比例したスペーシングとは違い、見やすく美しいスペーシングとなります。スペーシング・オプションは、必要に応じて、それぞれの小節に対して均整のとれたスペースを加える機能があり、歌詞、コードネームなどの衝突を避けることができます。
Finaleでは、音符のスペーシングに使用される換算表はスペーシング・ライブラリに保存されています。スペーシング換算表とはそれぞれの音価に対してその幅を記録している表です。スペーシング・ライブラリを使用して音符のスペーシングをおこなうと、必要以上に幅が広がったり狭まったりしない、ほどよい配置の楽譜を作成できます。スペーシング・ライブラリの詳細についてはFinaleライブラリをご参照ください。
スペーシングをおこなうには、スペーシング・コマンドを使用します。または自動スペーシング・オプションを使用して、音符の入力や楽譜の編集の度に自動的にスペーシングを実行することもできます。また、スペーシング換算表を編集して、独自のスペーシング・ライブラリを作成することもできます。
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この譜例は、〔拍単位によるスペーシング〕によってスペーシングされています。それぞれの拍がまず換算表に基づいてスペーシングされ、その後、各拍に含まれる音符が音価に比例してスペーシングされます。 |
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この譜例は、〔音符単位によるスペーシング〕によってスペーシングされています。それぞれの音符は個別に換算表に基づいてスペーシングされます。 |
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この譜例は、〔音価比率によるスペーシング〕によってスペーシングされています。それぞれの音符は、音価に正比例してスペーシングされます。 |
Finaleでは、スペーシング・ライブラリを任意に編集して、それぞれの音価に異なる幅を持たせることも可能です。また、独自のスペーシング・ライブラリを最初から作成することも可能です。一方、このスペーシング・ライブラリの換算表の他にも、〔比例係数〕を使ってファイル中の違った音価の音符の関係をスムーズに設定することができます。下の図は音価比率によるスペーシング(=比例係数2.0)と比例係数1.618のFibonacciスペーシングの違いを表したものです。
比例係数2.0のスペーシング |
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比例係数1.618のFibonacci スペーシング |
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スペーシングとパート譜にリンクしたスコア譜の関連情報については、リンクしたパート譜上のスペーシングをご参照ください。
Finale User Manual Home
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