Audio UnitsプレイバックとMIDIプレイバックの違い
ここでは、サンプリング処理やデジタルオーディオアプリケーションの操作を始めたばかりの人を対象に、FinaleでのGarritan楽器の演奏に関連するいくつかの用語について説明します。
Audio UnitsとFinale
「Audio Units」(AU)は、Appleの内蔵オーディオプラグインシステムです。Audio Unitsはバーチャルインストゥルメント(仮想楽器)やオーディオエフェクトなどを提供するソフトウェアモジュールです。AUプラグインをサポートするすべてのオーディオアプリケーションで使用できます。
Finale 2014は、このオーディオプラグインを活用する設計になっているので、仮想楽器(Garritanインストゥルメントなど)をFinaleに読み込み、他のアプリケーションを使わずにFinale上で直接エフェクト(Ambience Reverbなど)を適用することができます。
このほかにも、Audio Units対応の各種サンプラー、シンセ、エフェクト、楽器をFinaleで使用できます。AU/VST対応楽器とGarritan Instruments for Finale、その他のGarritanライブラリとを
組み合わせて使用することができます。ただし1つだけ注意すべきことは、個別のAudio Unitsライブラリを個別のバンクに読み込む必要があることです(詳しくはチャンネルを参照)。
Audio UnitsとMIDI
〔プレイバックにAudio Unitsを使用〕を選択すると、通常のMIDIプレイバック(SmartMusicソフトシンセを使ったプレイバック、外部デバイスへのMIDI送信を含む)が無効になります。つまり、外部のシンセサイザー/サウンドカードから取得したサウンドや、ソフトウェアのサウンドフォント(SmartMusicソフトシンセなど)と、Garritanインストゥルメントとを混合することはできません。MIDIプレイバック、Audio Unitsプレイバックのどちらか一方を選択する必要があります。
では、楽譜に指定されている楽器がAudio Unitsインストゥルメントライブラリに収録されていない場合はどうしたらよいでしょうか。その解決策をいくつか紹介します。
- 代わりの楽器を使う。目的の楽器の代わりになる最良の楽器を使って該当パートを演奏します。例えば楽譜にソプラニーノサキソホンが指定されていて、JABBを持っていない場合は、Garritan Instruments for Finaleのオーボエかクラリネットで代用できないかを検討します。
- 必要な楽器を収録したサードパーティ製の楽器ライブラリを購入する。特定の種類のアンサンブル(オーケストラ、ジャズ、マーチングバンドなど)を大量に作成する場合は、各種Garritanライブラリなど、該当する音色を収録しているサンプルライブラリのいずれかを購入することもできます。
- Finale対応のソフトウェアサンプラーを購入する。
Audio UnitsNative Instrumentsの製品版ソフトウェア「Kontakt 」も、Audio UnitsプラグインとしてFinaleに直接読み込んで使用できます。その上、Kontakt Playerとは違って、サウンドフォントをはじめ、様々なサウンドフォーマットの楽器をインポートすることができます。この方法なら、サウンドフォント楽器とGarritanインストゥルメントを同時に使用でき、直接Finaleとは互換性がない楽器ライブラリのインポートも可能です。
- 複数のオーディオファイルを結合する。Garritanインストゥルメントを使用したオーディオファイルと、Garritan以外のインストゥルメントを使用したオーディオファイルの2つのファイルを作成します。ファイルが準備できたら、Audacityなどのマルチトラックオーディオエディタで2つのファイルを結合します。詳しくはオーディオファイルをエクスポートするにはをご参照ください。