高速ステップ入力
〔高速ステップ入力〕ツールを使用すると、シンセサイザーでそれぞれの音符のピッチを指定し、コンピューターのキーボードで音符の長さを指定することにより、効率的に譜面を入力できます。
MIDIを使用して高速ステップ入力で音符を入力するには
入力したい音符が３連符や５連符などの連符の場合、例えば、３連符に対しては3キー、５連符に対しては5キーというように、optionキーと対応する数字キー（テンキー上）を同時に押します。編集フレームの右上部に押した番号に呼応して「３」などの小さい数字が現れます。そうして入力した音符は自動的に連符にまとめられます。２拍分に11個の音符を収める場合のように、特殊な連符を作成したい場合は、option＋1キーを押します。〔連符の定義〕ダイアログボックスが表示され、作成する連符の種類を指定できます。
- 音符または休符の音符の長さを変更するには、その音符または休符の上に挿入バーを置いて、変更したい音価に対応する数字キーを押します。次の一覧図は、キーと音価との対応関係を表しています。
右矢印キーまたは左矢印キーを押すか、または対象の音符をクリックすると、挿入バーを移動できます。音価を変更した時に〔規定の拍数を超えています〕ダイアログボックスが表示される場合は、returnキーを押してダイアログボックスを閉じることができます。〔高速ステップ〕メニューの〔次の小節へ移動〕のチェックマークを外した場合、このダイアログボックスは拍数が超過している小節の編集フレームを終了する時だけ表示されます。
- 和音に音符を追加するには、その音高にクロスバーを置き、次にreturnキーを押します。追加する音符の位置をダブルクリックしても音符またはコードを追加できます。
- 音符、和音、または休符を削除するには、対象の音符、和音、または休符の上に挿入バーを置いて、次にdeleteキーを押します。和音から特定の音を削除するには、その符頭に挿入バーを置き、次にclearキーを押すかshiftキーを押しながらdeleteキーを押します。
- 休符を音符に変更するには、その休符の上に挿入バーを置き、次に音符を入力したい音程にクロスバーを置いて、最後にenterキーを押します。この方法を使用すると、すでにある和音に音符を追加することもできます。clearキーを押すか、またはshiftキーを押しながらdeleteキーを押すと、単音符を休符に変更することもできます。
- 音符（単音または和音）をその音価を変えずに別の音にしたい場合は、カーソルをその音符の上に合わせて、MIDIキーボードで変更したい音（単音または和音）を押さえながら、enterキーを押してください。
- タイを追加／削除する場合は、タイでつながれる２つの音のうち前の音符にカーソルを合わせて、“＝”（イコール）またはTキーを押します。和音の中の一つの音にだけタイをつけたい場合は、上下の矢印キーを使ってカーソルを正確にその符頭に合わせてください。逆に和音のすべての音にタイをつける場合は、和音中のどの符頭にもかぶさらないようにカーソルを合わせてください。タイを削除するには、同様にしてカーソルを合わせて再び＝（イコール）またはTキーを押します。前の音符または和音とタイでつなげる場合は、option＋＝（イコール）またはShift＋Tキーを押します。
- 音符または休符を水平方向に移動するには、その音符または休符を左右にドラッグします。shiftキーを押しながらドラッグすると、音符または休符を間違って上下に移動することなく、ドラッグできます。
- 音符または休符を垂直方向に移動するには、それを上下にドラッグします。shiftキーを押しながらドラッグすると、音符または休符を間違って左右に移動することなく、ドラッグできます。和音全体を上下に移動したい場合、その和音の符頭のどれか一つをダブルクリックして、２回目のクリック時にマウスボタンを押したまま上下にドラッグします。
- 音符または休符を非表示にするには、その音符または休符の上に挿入バーを置いて、次にO（オー）キーまたはHキーを押します。もう一度O（オー）キーまたはHキーを押すと、音符または休符が再表示されます。
- 符尾を反転させるには、Lキーを押します。この作業によって符尾が上向きまたは下向きに固定されるため、移調した場合でも反転されません。音符を「反転可能」な状態に戻すには、ctrloption＋Lキーを押します。
- 音符を半音上げるには、その音符の上に挿入バー及びクロスバーを置き、次に“+”（プラス）キーを押します。“-”（マイナス）キーを押すと、音符が半音下がります。これら２つのキーは既にある音符に臨時記号を割り当てるだけで、譜面上で音符の位置を上下に移動することはできません。１つの音符にシャープまたはフラットを７つまで追加できます。また、Sキーを押してシャープを、Fキーでフラットを、Nキーでナチュラルをそれぞれ追加することもできます。
- 音符を異名同音に変換したい場合は、カーソルをその音符の上に置いて、9キーを押してください。カーソルが特定の符頭の真上にない場合は、その和音のすべての音を9キーが押される度に異名同音に変換します。
- 臨時記号を非表示にするには、その臨時記号がついた符頭の上に挿入バー及びクロスバーを置いて、次に“*”（アスタリスク）キーを押します。逆に、臨時記号が表示されていない場合、アスタリスクキーを押すと臨時記号が強制表示されます。また、Pキーを押すと、丸括弧が臨時記号に付けられます。臨時記号を非表示にしたい場合、またはその臨時記号を再表示したい場合にはもう一度アスタリスクキーを押します。
- 連桁を作成または分断するには、連桁の後ろ側の音符の上に挿入バーを置いて、次に“/”（スラッシュ）キーまたはBキーを押します。別々に旗が付いていた音符は連結され、連結されていた音符は分断されます。分断された音符には旗が付けられます。shift＋Bキーを押すと初期設定の状態に戻ります。
- 音符に付点をつけるには、まず付点をつける音符に挿入バーを合わせて、“.”（ピリオド）キーを押します。
- 例えば、レイヤー１からレイヤー２へなど、レイヤー間を移動するには、shiftキーを押しながら↑キーを押すか、またはshiftキーを押しながら↓キーを押します。声部の機能についての詳しい説明は複声部表記をご覧ください。
- 次の小節に進むには、“]”（右角括弧）キーを押してください。“[”（左角括弧）キーを押すと、編集フレームは前の小節に移動します。shift＋returnキーを押すと１段下のパートに移動し、shift＋returnキーを押すと１段上のパートに移動します。
同じ音価の音符を続けて入力するには（ハンズフリー・モード）
- 〔高速ステップ入力〕ツール
をクリックして、次に小節をクリックします。編集フレームが表示されます。
- capslockキーを押します。次に、入力したい音価に対応したコンピューターのキーボードの数字キーを押します。つまり、音程を指定する前に、音価を指定することになります。連続して連符を入力する場合はoption＋数字キーを押してください。
数字キーを押すと、編集枠の左隅にその番号が表示されます。連符を入力する場合は、編集枠の右上に連符の数字が表示されます。
- MIDIキーボードで音符を演奏します。音符を演奏する度にその音符が楽譜に表示されます。〔高速ステップ〕メニューで〔次の小節へ移動〕がチェックしてある場合、１つの小節の拍数が満たされると編集フレームが自動的に次の小節に移動します。コンピュータの性能によっては、PrintMusicの表示が演奏についていけない場合がありますが、気にせずそのまま演奏してください。表示が追い付かなかった音符も500個まで記憶され、コンピュータの処理速度に合わせて順次表記されていきます。休符を入力する場合は、MIDIキーボード上で、半音階で連続した３つの音、つまりお互いに隣り合った３つの白鍵・黒鍵を押さえてください。
MIDIキーボードを使わずにステップ入力するには
〔高速ステップ入力〕ツールでは、MIDIキーボードを使わなくても音符を入力することができます。テンキー上の数字キーを使って、通常通り音価を指定し、矢印キーまたはマウスを使用して音高を特定します。この「音符タイピング」方式は、訓練次第で非常に速く正確に入力できるようになります。
- 〔高速ステップ入力〕ツール をクリックします。〔高速ステップ〕メニューが表示されます。
- 〔高速ステップ〕メニューにある〔MIDIキーボードを使用する〕の横にチェックマークがないことを確認します。チェックマークがある場合、コマンドを選択してチェックマークをオフにします。
- 音符を表示する最初の小節をクリックします。編集フレームが表示されます。
- 矢印キー（↑または↓）を使用して、クロスバーを目的の音程まで移動させるか、その箇所を直接クリックしてください。
- 数字キーを使って、目的の音価を指定します。
小節に音符または休符を挿入するには
- 〔高速ステップ入力〕ツール をクリックします。〔高速ステップ〕メニューが表示されます。
- 音符を入力したい位置の後ろの音符または休符の上にカーソルを置きます。
- shiftキーを押しながら数字キーを押すと、その音価の音符がカーソルの箇所に挿入されます。MIDIキーボードを使用している場合、鍵盤を押さえながら数字キーを押すとその音符が挿入され、なにも鍵盤が押さえられていないと休符が挿入されます。MIDIキーボードを使用しない場合、休符を挿入するにはoption＋Shiftキーを押さえながら数字キーを押してください。
