MIDI

1. MIDIツールを選択します。メニューバーに〔MIDIツール〕メニューが表示されます。
2. 〔MIDIツール〕メニューから〔ベロシティ編集〕を選択します。
3. 編集するベロシティを含む範囲を選択します。
   • 対象領域が単一五線にある場合は、五線内をダブルクリックします。MIDI ツールダイアログ・ボックスが開き、下の五線には音符が表示され、その音符に対応するベロシティが縦線（棒グラフ状）で表示されます。五線に表示された音符のハンドルをクリックするか、対応する縦線を選択します。
   • 複数五線を含む範囲を選択するには、ドラッグで囲むか、Shiftクリックしながら追加小節を選択するか、五線の左をクリックして五線全体を選択するか、〔編集〕メニューの〔すべてを選択〕を選択します。

Finaleの内部では、ベロシティの初期値との差を個々の音符のベロシティ値として保存しています（〔ベロシティの初期値〕はプレイバック・コントローラーで変更できます）。ベロシティの初期値が60の場合、MIDI ツールダイアログ・ボックスでベロシティ値を90に設定すると、Finaleの内部では「初期値より30大きい値」として記憶します。こうした仕組みでベロシティを記憶する理由は、〔ベロシティの初期値〕を変更するだけで、曲全体のベロシティ（ボリューム）レベルを簡単に調整できるからです。曲のダイナミックなニュアンスを維持しながら、曲全体のボリュームレベルを増減することができます。

4. 〔MIDIツール〕メニューから以下のいずれかのコマンドを選択します。
   • 〔絶対値で指定〕を選択すると〔絶対値で指定－ベロシティ〕ダイアログボックスが開き、選択した音符に特定のベロシティ値（0～127）を設定できます。
   • 〔連続して値を増減〕を選択すると〔連続して値を増減－ベロシティ〕ダイアログボックスが開き、絶対値（0～127）かパーセント値により、2つのベロシティ値間を滑らかに変化させることができます（クレッシェンド効果に適しています）。
   • 〔加算〕を選択すると〔加算－ベロシティ〕ダイアログボックスが開き、選択した音符のベロシティ値を特定の値だけ（-127～127）増減することができます。
   • 〔パーセントで変更〕を選択すると〔パーセントで変更－ベロシティ〕ダイアログボックスが開き、選択した音符のベロシティ値を、現在の値の特定の割合だけ増減することができます。
   • 〔リミット〕を選択すると〔リミット－ベロシティ〕ダイアログボックスが開き、選択した音符のベロシティの最大値と最小値（0～127）を指定できます。
   • 〔各拍ごとに設定〕を選択すると〔各拍ごとに設定－ベロシティ〕ダイアログボックスが開き、強拍、弱拍、裏拍のそれぞれのベロシティを設定できます。絶対値（-127～127）か現在値の割合でベロシティを指定します。裏拍の音量を強めるのに適しています。
   • 〔不規則に変更〕を選択すると〔不規則に変更－ベロシティ〕ダイアログボックスが開き、選択した音符の現在のベロシティを所定の範囲内で不規則に変化させることができます（人間の演奏に近づけるのに適しています。通常は10～20の小さめの数字を指定します）。
5. 音の終わりと音の始まりの値を入力して〔OK〕をクリックします。
6. MIDI ツールダイアログ・ボックスが表示された状態で、編集した効果をすぐに聞いて確認したい場合は、〔MIDIツール〕メニューから〔MIDIツール・ウィンドウ内を演奏〕を選択します。

   〔MIDIツール・ウィンドウ内を演奏〕コマンドは、Macの内蔵スピーカーに対応しておりません。プレイバック・コントローラーをお使いください。

リアルタイム入力で演奏を録音するときにベロシティ情報を含めるように選択できます。リアルタイム入力ツールを使ったレコーディングの詳細は、リアルタイム入力でのレコーディングをご参照ください。

〔MIDI〕ツールで入力するかリアルタイム入力で記録したベロシティデータを消去する方法は2通りあります。ベロシティデータを消去すると、選択した音符のベロシティが64（0～127の中央）にリセットされます。

• MIDIツールを選択します。メニューバーに〔MIDIツール〕メニューが表示されます。〔MIDIツール〕メニューの〔ベロシティ編集〕が選択されていることを確認して、編集する五線をダブルクリックします。リセットするベロシティが含まれる範囲を選択して、〔MIDIツール〕メニューから〔リセット〕を選択します（またはDELETEを押します）。
• 選択ツールを使って、リセットするベロシティが含まれる範囲を選択します。〔編集〕メニューから〔選択した項目のみ消去〕を選択して〔選択された項目を消去〕ダイアログボックスを開きます。〔すべてを解除〕をクリックしてから〔MIDIデータ〕の下の〔演奏データ〕を選択して、〔OK〕をクリックします。

1. MIDIツールを選択します。メニューバーに〔MIDIツール〕メニューが表示されます。
2. 〔MIDIツール〕メニューから〔音価編集〕を選択します。
3. 編集する音の始まり/終わりを含む範囲を選択します。
   • 対象領域が単一五線にある場合は、五線内をダブルクリックします。MIDI ツールダイアログ・ボックスが開き、下の五線には音符が表示され、その音符の現在の音価を表す音の始まりから終わりまでが横線で表示されます。細いグレーの縦線は、クォンタイズ後の厳密な音符を表しています。五線に表示された音符のハンドルをクリックするか、対応する横線を選択します。
   • 複数五線を含む範囲を選択するには、ドラッグで囲むか、Shiftクリックしながら追加小節を選択するか、五線の左をクリックして五線全体を選択するか、〔編集〕メニューの〔すべてを選択〕を選択します。
4. 〔MIDIツール〕メニューから以下のいずれかのコマンドを選択します。
   • 〔絶対値で指定〕を選択すると〔絶対値で指定－音価〕ダイアログボックスが開き、選択範囲内の各音符に対して、同じ音の始まりと音の終わり（EDU単位）を指定できます。このコマンドは、すべての音符の音の始まりと終わりを同一値で前後に変更します。
   • 〔連続して値を増減〕を選択すると〔連続して値を増減－音価〕ダイアログボックスが開き、選択範囲の音符の音の始まりと音の終わりの長さを徐々に変化させることができます（EDU単位）。
   • 〔加算〕を選択すると〔加算－音価〕ダイアログボックスが開き、選択した各音符の始まりと終わりを正または負の特定のEDU値だけ変更することができます。
   • 〔パーセントで変更〕を使用すると〔パーセントで変更－音価〕ダイアログボックスが開き、選択範囲のすべての音符の音価の値を、元の値に対する比率で変更することができます。例えば、選択範囲の音符をすべてスタッカートさせてプレイバックすることができます。このコマンドは、（音の始まり／終わりでなく）選択した音符の音価全体を直接変更する唯一のコマンドです。
   • 〔リミット〕を選択すると〔リミット－音価〕ダイアログボックスが開き、選択範囲の音符の音の始まりと終わりの値の最小値と最大値を設定できます。各音符の開始と終了を拍に近づける効果があります。〔リミット〕コマンドはクォンタイズの一種と考えることができます。
   • 〔各拍ごとに設定〕を選択すると〔各拍ごとに設定〕ダイアログボックスが開き、強拍、弱拍、裏拍の音の始まりと終わりを変更することができます。〔各拍ごとに設定〕を効果的に使用する例としては、スウィングをご参照ください。
   • 〔不規則に変更〕を選択すると〔不規則に変更－音価〕ダイアログボックスが開き、選択した音符の音価を不規則に変化させる量を指定できます。クォンタイズの程度を下げて人間の演奏に近づけるのに適しています。一般に、その曲で一番多く現れる音符の1/16のEDU値（またはそれ以下）を設定するのがよいでしょう。例えば、正確に演奏された8分音符（512EDU）のフレーズにやわらかみを持たせたい場合は、〔音の始まり〕と〔音の終わり〕のテキストボックスへそれぞれ「32」と入力すると効果があります。
5. 音の終わりと音の始まりの値を入力して〔OK〕をクリックします。

1. MIDIツールを選択します。〔MIDIツール〕メニューが表示されます。
2. 〔MIDIツール〕メニューから〔音価編集〕を選択します。
3. 音の始まりと終わりを編集範囲を選択します。
4. コピー元の小節を目的の小節にドラッグして重ねます。音の始まりと終わりの値が、コピー元の音符と同じリズムを持つ音符へコピーされます。

   コピー先となる小節が画面上にない場合は、COMMAND＋Cを押し、表示されるまで画面をスクロールします。先頭の対象小節をクリックしてCOMMAND＋Vを押します。

音符の音の始まりと音の終わりの情報を消去すると、記譜上のアタック/リリース位置と、（リアルタイム入力で録音するか〔MIDI〕ツールで編集した）実際のアタック/リリース位置との差を消去することになります。簡単にいえば、楽譜に忠実な、正確なリズムのプレイバックに戻ることになります。

• MIDIツールを選択します。〔MIDIツール〕メニューが表示されます。〔MIDIツール〕メニューの〔音価編集〕が選択されていることを確認して、編集する五線をダブルクリックします。リセットする音の始まりと終わりが含まれる範囲を選択して、〔MIDIツール〕メニューから〔リセット〕を選択します（またはDELETEを押します）。
• 選択ツールを使って、リセットする音の始まりと終わりが含まれる範囲を選択します。〔編集〕メニューから〔選択した項目のみ消去〕を選択して〔選択された項目を消去〕ダイアログボックスを開きます。〔すべてを解除〕をクリックしてから〔MIDIデータ〕の下の〔連続的データ〕を選択して、〔OK〕をクリックします。

1. MIDIツールを選択します。〔MIDIツール〕メニューが表示されます。
2. 音をレガートさせる部分を選択します。選択方法について、詳しくは楽譜の選択をご参照ください。
3. 〔MIDIツール〕メニューから〔音価編集〕を選択します。
4. 〔MIDIツール〕メニューから〔パーセントで変更〕を選択します。〔パーセントで変更－音価〕ダイアログボックスが表示されます。
5. ボックスに「105」と入力し、〔OK〕をクリックします。楽譜を再生して変更結果を確認します。

連続的データは、MIDI ツールダイアログ・ボックスを表示したときの外観が他のデータと少し異なります。縦横の細い線でなく、グレーまたは黒に塗りつぶされた領域が表示されます。グラフ領域では、各小節線に小さなすきまが表示されます。これは単に小節の境界を識別しやすくするためのもので、この位置にデータがないのではありません。音符にはハンドルが表示されていないことにも注意してください。その理由は、コントローラー情報は実際に演奏される音符から独立しているからです。例えば、全休符の小節でピアノペダルを押すことができます。こうしたことから、グラフ表示エリアでドラッグすることによりコントローラーメッセージを挿入します。

1. MIDIツールを選択します。
2. 〔MIDIツール〕メニューから〔連続的データ編集〕を選択します。〔表示させる連続的データ〕ダイアログボックスが表示されます。
3. 編集する連続的データのタイプを選択します。このポップアップ メニューに目的のコントローラー（サスティーンペダル、モジュレーションなど）が表示されている場合は、そこから選択します。表示されていない場合は、〔実際に弾く〕をクリックしてからコントローラーを演奏します。自動的にテキストボックスにコントローラーの番号が表示されます。
4. 〔OK〕をクリックします（またはRETURNを押します）。
5. 連続的データを編集する小節を選択します。小節をクリックするとその1小節を、Shift＋クリックすると小節を追加選択でき、画面上に表示されている部分をドラッグして囲めば範囲内のすべての小節を、五線の左側をクリックすればその五線全体を、〔編集〕メニューから〔すべてを選択〕を選択すれば、ファイル全体を選択することができます。単一五線の数小節だけ編集する場合は、選択してハイライト領域をダブルクリックするとMIDI ツールダイアログ・ボックスが開きます。連続的データを編集する音符の上方にある表示領域をドラッグします。
6. 〔MIDIツール〕メニューから以下のいずれかのコマンドを選択します（編集対象のコントローラーによって、単位と数値範囲が異なります）。
   • 〔絶対値で指定〕を選択すると〔絶対値で指定－連続的データ〕ダイアログボックスが開き、選択範囲のすべての音符の連続的データの値を単一の値に設定できます。
   • 〔連続して値を増減〕を選択すると〔連続して値を増減－連続的データ〕ダイアログボックスが開き、選択範囲の連続的データを徐々に変化させることができます。
   • 〔加算〕を選択すると〔加算－連続的データ〕ダイアログボックスが開き、選択範囲のすべてのコントローラー値に正または負の値を加算できます。
   • 〔パーセントで変更〕を選択すると〔パーセントで変更－連続的データ〕ダイアログボックスが開き、選択範囲の値を、元の量に対する指定の割合だけ変化させることができます。
   • 〔リミット〕を選択すると〔リミット－連続的データ〕ダイアログボックスが開き、選択範囲の連続的データの最大値と最小値を指定できます。
7. 値を入力して〔OK〕をクリックします。

すべての連続的データの記録すると、メモリやディスクスペースを大量に消費するので、リアルタイム入力で演奏を録音するとき、録音に含める連続的データの種類を指定することができます。リアルタイム入力ツールを使ったレコーディングの詳細は、リアルタイム入力でのレコーディングをご参照ください。

MIDIデータを取り込んだり、楽譜上のMIDIデータを〔MIDI〕ツールで編集した後は、そのMIDIデータを楽譜内の別の五線や別のパート譜にコピーすることができます。例えばピアノ譜を作成する場合、各小節の先頭でペダルを踏み、小節の最後で放すようにプレイバックできるように、〔MIDI〕ツールを使ってMIDIコントローラーデータを編集できます。1小節分のデータを編集すれば、そのペダリング情報を、他のすべての小節にコピーすることができます。

1. MIDIツールを選択します。〔MIDIツール〕メニューが表示されます。
2. 〔MIDIツール〕メニューから〔ベロシティ編集〕、〔音価編集〕、〔連続的データ編集〕のいずれかを選択します。

   〔連続的データ編集〕を選択すると〔表示させる連続的データ〕ダイアログボックスが開き、編集する連続的データの種類を指定できます。該当するオプション（サスティーンペダル、モジュレーションなど）を選択するか、テキストボックスにコントローラーデータ番号を入力します。〔OK〕をクリックします。

3. 編集するプレイバックデータを含む範囲を選択します。
   • 1小節を選択するには単にクリックします。
   • 複数の小節を選択するにはShift＋クリックします。
   • 画面に表示されているいくつかの小節を選択するには、ドラッグして囲みます。
   • 五線全体を選択するには、五線の左側をクリックします。
   • 〔編集〕メニューから〔すべてを選択〕を選択します。
4. 選択したMIDIデータタイプの値を選択範囲から消去するには、DELETEを押すか、〔選択〕ツールを使って連続的データを消去します。
5. 選択したMIDIタイプの値を他の範囲へコピーしたい場合は、選択範囲をドラッグして、目的の範囲の一番始めの小節に重ねるようにします。コピー先となる小節が画面上にない場合は、表示されるまで画面をスクロールします。ControlキーとOptionキーを同時に押しながら目的の小節をクリックします。〔連続ペースト〕ダイアログボックスが表示されます（目的の小節と選択範囲の小節が異なる五線の場合は表示されません）。
6. データをコピーする回数を入力します。〔OK〕をクリックします（またはRETURNを押します）。

MIDIデータを消去する場合は、編集しているMIDIデータの値を、初期設定値（それぞれのデータタイプにより異なります）に戻すことを意味します。例えば、選択範囲からベロシティのデータを消去した場合は、各音符のベロシティの値はすべて初期値（例えば64）に設定されます。連続的データ値も同様です。

1. MIDIツールを選択します。〔MIDIツール〕メニューが表示されます。
2. 〔MIDIツール〕メニューから〔連続的データ編集〕を選択します。〔表示させる連続的データ〕ダイアログボックスが表示されます。
3. 消去する連続的データの種類を選択します。このポップアップ メニューに目的のコントローラー（サスティーンペダル、モジュレーションなど）が表示されている場合は、そこから選択します。表示されていない場合は、〔実際に弾く〕をクリックしてからコントローラーを演奏します。自動的にテキストボックスにコントローラーの番号が表示されます。
4. 〔OK〕をクリックします（またはRETURNを押します）。
5. 編集する五線をダブルクリックします。リセットする連続的データが含まれる範囲を選択して、〔MIDIツール〕メニューから〔リセット〕を選択します（またはDELETEを押します）。

1. MIDIツールを選択します。〔MIDIツール〕メニューが表示されます。
2. 〔MIDIツール〕メニューから〔連続的データ編集〕を選択します。〔表示させる連続的データ〕ダイアログボックスが表示されます。
3. 〔ピッチ・ベンド〕を選択して、〔OK〕をクリックします。
4. 編集するピッチ・ベンドデータを含む範囲を選択します。
   • 対象領域が単一五線にある場合は、五線内をダブルクリックします。MIDI ツールダイアログ・ボックスが開き、連続的データ編集と同じように表示されます。音符の上の表示領域をドラッグして範囲を指定します。
   • 複数五線を含む範囲を選択するには、ドラッグで囲むか、Shiftクリックしながら追加小節を選択するか、五線の左をクリックして五線全体を選択するか、〔編集〕メニューの〔すべてを選択〕を選択します。
5. 〔MIDIツール〕メニューから以下のいずれかのコマンドを選択します。
   • 〔絶対値で指定〕を選択すると〔絶対値で指定－連続的データ〕ダイアログボックスが開き、ピッチ・ベンドのレベルを単一の値（-8192～8191）に設定できます。
   • 〔連続して値を増減〕を選択すると〔連続して値を増減－連続的データ〕ダイアログボックスが開き、選択範囲のピッチ・ベンドデータを徐々に変化させることができます（-8192～8191）。ほとんどの場合、ピッチ・ベンドには〔連続して値を増減〕コマンドを使います。
   • 〔加算〕を選択すると〔加算－連続的データ〕ダイアログボックスが開き、選択範囲のすべてのピッチ・ベンドレベルに正または負の値（-16384～16384）を加算できます。
   • 〔パーセントで変更〕を選択すると〔パーセントで変更－連続的データ〕ダイアログボックスが開き、選択範囲のピッチ・ベンド値を、元の量に対する指定の割合だけ変化させることができます。
   • 〔リミット〕を選択すると〔リミット－連続的データ〕ダイアログボックスが開き、選択範囲内の音符のピッチ・ベンドの最大値と最小値を指定できます（-8192～8191）。

ピッチ・ベンドの値を正しく計算せずに設定した場合は、プレイバック時にMIDIキーボードの音程がおかしくなる場合があります。これは、ピッチ・ホイールの値がゼロ位置にリセットされていないために発生します。このような場合は、MIDI ツールダイアログ・ボックスのグラフ表示エリアで（ピッチ・ベンドの値をゼロへ戻したい位置で）、〔MIDIツール〕メニューから〔絶対値で指定〕を選択して、「0」を入力してから〔OK〕をクリックしてください。

上記の「連続的データを消去（リセット）するには」をご参照ください。

ここでは、ピッチ・ホイールをゼロ位置（ベンドなし）から一番上の位置まで滑らかに上昇させ、また元の位置へ戻すピッチ・ベンドを発想記号として作成する方法を説明します。ただし、ピッチ・ベンドの範囲はMIDIデバイス自体に設定されているので、MIDIデバイスによってピッチ・ベンドの演奏に差があります。Finaleには、4分音符の間持続する既製のピッチ・ベンド発想記号が用意されています。この発想記号を使用するには、「Miscellaenous」フォルダにある「Pitch Bend Expression」というライブラリを読み込み、必要な場所に「ピッチ・ベンド」発想記号を割り付けます。

1. 発想記号ツールを選択します。記号を配置する音符位置の上か下をダブルクリックします。〔発想記号の選択〕ダイアログボックスが表示されます。
2. カテゴリのリストから〔その他〕を選択して、〔その他の発想記号の作成〕をクリックします。〔発想記号の設計〕ダイアログボックスが表示されます。
3. ピッチ・ベンド記号として表示する文字列（「Pitch bend」等）をテキストボックスに入力します。

   フォントを変更するには、文字列をハイライト表示して〔文字〕メニューから〔フォント〕を選択します。

4. 〔プレイバック〕タブをクリックします。
5. 〔タイプ〕から〔ピッチ・ベンド〕を選択します。
6. 〔MIDI反映図形〕を選択して、〔選択〕をクリックします。〔反映図形の選択〕ダイアログボックスが表示されます。
7. 〔作成〕をクリックします。〔MIDI反映図形の定義〕ダイアログボックスが表示されます。
8. 〔図形番号〕をクリックします。〔基本図形の選択〕ダイアログボックスが表示されます。
9. 〔作成〕をクリックします。MIDI反映図形を作成する〔図形作成〕ウィンドウが表示されます。
10. 〔図形作成〕メニューから〔定規とグリッド〕を選択します。〔定規とグリッド〕ダイアログボックスが表示されます。
11. 〔計測単位〕の下の〔８分音符〕を選択します。〔グリッドポイント間隔〕テキストボックスに「4」と入力して、〔OK〕をクリックします。
12. 〔図形作成〕メニューの〔表示〕から〔グリッド〕を選択します。
13. 〔表示〕のリストから〔25%〕を選択します。

    〔図形作成〕ウィンドウでピッチ・ベンドを作成する場合は、設定可能なピッチ・ベンドの値は、－8192（最大限下げた値）から8191（最大限上げた値）までです。ピッチ・ホイールが動いていないときの値は0（ゼロ）です。ピッチ・ベンド値の差異が大きすぎる場合は、〔図形作成〕ウィンドウの表示を縮小すると全体の形状を確認することができます。

14. 〔図形作成〕ウィンドウの〔手のひら〕ツールを選択してドラッグし、小さな白丸（起点）が図形作成エリアの左下近くに位置するようにします。
15. 〔折れ線〕ツールを選択します。

    〔折れ線〕ツールを使用する際は、まずドラッグして最初の線分を描き、その後は角のポイントごとにクリックし、最後にダブルクリックして図形を完成させます。折れ線の形状は、下図に示されている図形を参照して作成してください。下の表に、マウス操作と横と縦の値が表記されているので参考にしてください。図形を描き終えてから〔選択〕ツールで自由に形を変形することもできます。

16. 下図のように図形を描いてください。
    
    

    逆さのV字型を細長く上にのばした形になればOKです。この反映図形は、ピッチ・ホイールを上げてから下げて元の位置に戻すことを表しています。

17. 〔OK〕をクリックして〔選択〕をクリックします。〔MIDI反映図形の定義〕ダイアログボックスに戻ります。
18. 〔変化の比率〕ボックスに「128：1」と入力します。

    前述の通り、ピッチ・ホイールを最大限度上げた値は、8191です。この設定により、先ほど描いた図形の高さ（ピッチ・ベンドの値）が128倍されます。これをおこなわなかった場合、おそらくピッチ・ベンドを耳で聞いて確認することは難しいでしょう。

19. 〔時間の比率〕ボックスに「1：4」と入力します。

    この図形は8分音符32個分の長さを持ち、滑らかなピッチ・ベンドを作成します。〔時間の比率〕の値を「1：4」と入力するとピッチ・ベンドが持続する長さを1/4の長さ（全音符分）になり、例えば「2：1」と入力すると2倍の長さになります。

20. 〔OK〕、〔選択〕、〔OK〕、〔配置〕の順にクリックして楽譜上に戻ります。

    楽譜を再生してピッチ・ベンドの効果を確認します。ピッチ・ベンドの幅が大きすぎる場合は、〔変化の比率〕の設定比率を下げます（あるいは、MIDIキーボードの最大ピッチ・ベンド幅の設定を変更します）。効果があまりに長い範囲に渡っている場合は、〔時間の比率〕の設定比率を下げます。

1. 〔MIDI/Audio〕メニューから〔プレイバックにMIDIを使用〕を選択します。
2. 〔ウィンドウ〕メニューから〔スコア・マネージャー〕を選択します。〔スコア・マネージャー〕ウィンドウが表示されます。パート内の特定のレイヤーを異なるパッチ（音色）でプレイバックしたい場合は、パート名の隣の三角形をクリックします。リストが広がり、個々のレイヤーが設定可能になります。
3. 〔音色〕欄で、各パートに割り当てるMIDIサウンドを選択します。〔音色〕欄のリストに目的の音色がない場合は、ドロップダウンメニューの矢印をクリックして〔パッチの編集〕を選択します。〔パッチ選択〕ダイアログボックスが表示されます。
4. 〔パッチ〕ポップアップ メニューからバンクとプログラムチェンジのオプションを選択し、バンクナンバーを入力します。スコア・マネージャーでは、MIDIチャンネルとパッチを簡単に選択できます。〔OK〕をクリックします。
5. 〔書類〕メニューから〔プレイバック・オプション〕を選択します。
6. 〔プレイバック時にMIDIデバイスにパッチ情報を送る〕にチェックが付いていることを確認して、〔OK〕をクリックします。

Finaleは、楽譜途中の楽器変更を簡単に設定できます。MIDI（またはAudio Units）でプレイバック中にパッチチェンジを送る発想記号も設定できます。下記は、〔MIDI/Audio〕メニューの〔プレイバックにMIDI〕を選択してプレイバックしているときにパッチチェンジを送る発想記号を、手動で設定する方法について説明しています。楽譜にパッチ・チェンジを示す記号を表示する必要がない場合、〔MIDI〕ツールを使ってパッチ・チェンジを設定する方法が簡単です（下記の「MIDIツールを使ってパッチ・チェンジを設定するには」をご参照ください）。プレイバック音源にQuickTimeを使用する場合、パッチ・チェンジを機能させるにはスコア・マネージャーでパッチを定義する必要があります。

1. 発想記号ツールを選択します。
2. パッチ・チェンジする音符の上か下をダブルクリックします。〔発想記号の選択〕ダイアログボックスが表示されます。すでにパッチ・チェンジマークが作成されていれば、それをダブルクリックします。発想記号は楽譜上に表示されます（位置は調整可能です）。
3. 〔作成〕をクリックします。〔発想記号の設計〕ダイアログボックスが表示されます。
4. パッチ変更を指示する文字列を入力します。パッチ・チェンジを示す文字列は自由に入力できます（「To Clarinet」など）。また、楽譜上の記号表示が不要であれば、テキストボックスを空白のままにしておきます。
5. 〔プレイバック〕タブをクリックします。
6. 〔タイプ〕のリストから〔パッチ〕を選択します。
7. 〔パッチ〕ポップアップ メニューから、必要なパッチチェンジ、バンク、プログラムチェンジを選択します。
8. Returnキーを3回押します。

   通常、パッチ・チェンジ記号の後からプレイバックを開始した場合は、パッチ・チェンジを認識することができないため、パートの冒頭に設定されていたパッチのままプレイバックされることになります。しかし、どこでプレイバックを開始しても、音色の設定をパッチ・チェンジデータに追従させることができます。すなわち、Finaleは、プレイバックを開始する前に1小節目から素早くスキャンして、パッチ・チェンジを認識（それを音源に送信する）するため、楽譜上の現時点のパッチをプレイバックすることができます。詳しくは、「プレイバック前にパッチ・チェンジ情報を確認するには」をご参照ください。この1小節目からのスキャン機能は、スクロール表示時のプレイバックには使用できません。

1. 〔ウィンドウ〕メニューから〔プレイバック・コントローラー〕を選択します。プレイバック・コントローラーが表示されます。
2. 三角アイコンをクリックしてプレイバックコントローラーを拡張表示させます。 プレイバックに関するオプションが表示されます。
3. 〔プレイバック・オプション〕を選択します。
4. 〔強弱や発想記号〕のリストから〔1小節目からスキャン〕を選択して、〔OK〕をクリックします。

   楽譜上の途中で任意の箇所をクリックしてプレイバックした場合、自動的にその位置以前に起こったパッチ・チェンジのマークの検索がおこなわれます（多少時間がかかる場合があります）。この作業により、プレイバックはつねに現在有効なパッチでおこなわれます。

1. MIDIツールを選択します。メニューバーに〔MIDIツール〕メニューが表示されます。
2. パッチ・チェンジの挿入先小節をダブルクリックします。MIDI ツールダイアログ・ボックスが表示されます。
3. 〔パッチ・チェンジ〕アイコンをクリックします。〔MIDIツール〕ダイアログボックスの左側に、連続的データの目盛り（この場合はパッチナンバー1～128）が表示されます。〔MIDI〕ツールでパッチ・チェンジを作成していない場合（またはシーケンス採譜モードで記録していない場合）、ウィンドウには何も表示されません。グラフ表示エリアでドラッグすることにより、パッチ・チェンジの挿入場所を指定します。
4. パッチ・チェンジを挿入したい位置でクリックし、ほんの少し右にドラッグします。下図の通り、グラフ表示エリアには、網掛け表示のブロックが表示されます。実際のパッチの変更は、ブロックの左端から始まることに注意してください。したがって、ドラッグしてハイライト表示されるブロックの大きさは無関係です。その領域の左端の位置にパッチ・チェンジが挿入されます。
   
   
5. 〔MIDIツール〕メニューから〔絶対値で指定〕を選択します。〔パッチ選択〕ダイアログボックスが表示されます。
6. 選択したパートのパッチを変更してプレイバックするバンクやプログラムナンバーを入力します。〔OK〕をクリックします（またはRETURNを押します）。MIDI ツールダイアログ・ボックスに戻ります。グラフ表示エリアの一部がグレーになります。これは、指定した挿入位置から楽譜の最後まで、パッチが変更されたことを示しています。上記の手順を繰り返すことにより、楽譜上の他の場所にも（例えば、再び元のパッチへ戻すなど）パッチを挿入することができます。

上記の「連続的データを消去（リセット）するには」をご参照ください。

SmartMusicソフトシンセのピアノとバイオリンの音色は、バンク1にFinale 2005当時と同じ音色が含まれています（その他の音色はバンク0に収録されています）。異なるバンクに含まれる音色を選択する手順は次のとおりです。ここでは、バンク1のピアノ音源を選択する方法を紹介します。

1. 〔MIDI/Audio〕メニューから〔プレイバックにMIDIを使用〕を選択します。
2. スコア・マネージャーが表示されていない場合は、〔ウィンドウ〕メニューから〔スコア・マネージャー〕を選択します。
3. 音色を設定する五線の〔音色〕ポップアップ メニューをクリックして、〔パッチの編集〕を選択します。〔パッチ選択〕ダイアログボックスが表示されます。
4. 〔パッチ〕 ポップアップ メニューから〔バンクセレクト32, プログラムチェンジ〕を選択します。〔バンクセレクト32〕と〔プログラムチェンジ〕の各テキストボックスが入力可能になります。
5. 〔バンクセレクト32〕に「1」と入力します。
6. 〔プログラムチェンジ〕に、Finale 2005のピアノの場合は「1」、Finale 2005のバイオリンの場合は「41」と入力します。

この設定を標準のGeneral MIDIパッチに戻すには、最初に〔バンクセレクト32〕を「0」に変更してください。