1つの拍子記号に対して特定の連結を行い、楽譜上での表示用に別の拍子記号を設定することも可能です。

1. 拍子記号ツールを選択し、拍子を変更する小節をダブルクリックします。〔拍子記号〕ダイアログボックスが表示されます。
2. 〔選択項目を増やす〕をクリックしてダイアログボックスを広げます。
3. 〔表示専用に別の拍子記号を使う〕を選択します。
4. 楽譜に表示する拍子記号を作成します。
5. 〔OK〕をクリックする（またはENTERを押す）と、変更を確定してダイアログボックスを閉じます。

フルコンダクタースコアでは、大型の拍子記号を作成することがよくあります。Finaleで大型の拍子記号を作成するには、EngraverTimeフォントを使います。下記の方法は、スコア譜に大型の拍子記号を割り付けますが、リンク先のパート譜には影響しません。この方法では、五線属性を使って通常の拍子記号を隠し、拍子記号のフォントを変更し、再び五線属性を使って新しい拍子記号を表示します。五線が6つ以上のスコア譜に最適な方法です。

概要を動画でご覧いただけます。クイックスタートビデオ：大型の拍子記号を追加する

1. （スコア譜でなく）リンクしたパート譜を表示している場合は、〔書類〕メニューから〔スコア譜の編集〕を選択します。
2. 〔プラグイン〕メニューの〔作曲・編曲関連〕から〔五線の属性の一括変更〕を選択します。〔五線の属性の一括変更〕プラグインが表示されます。
3. 〔拍子記号（スコア譜）〕の選択を解除します。〔OK〕をクリックします。
4. 〔書類〕メニューから〔ファイル別オプション〕を選択します。左のカテゴリ欄で〔フォント〕を選択します。〔ファイル別オプション－フォント〕ダイアログボックスが表示されます。
5. 〔楽譜関係〕の隣の〔拍子記号（スコア譜）〕を選択します。〔フォント指定〕をクリックします。〔フォント〕ダイアログボックスが表示されます。
6. 〔EngraverTime〕、〔標準〕スタイル、サイズ〔48〕を選択します。 〔OK〕をクリックします。
7. 左のカテゴリリストで〔拍子記号〕を選択します。〔ファイル別オプション－拍子記号〕ダイアログボックスが表示されます。
8. 〔垂直位置調整〕の下の〔スコア譜〕の〔分子の数字〕を1"、〔分母の数字〕を-.75"に設定して、〔OK〕をクリックします。

   目的通りの外観になるまで、数字を変えて何度か試してください。

9. 五線ツールを選択します。
10. 3番目の五線の左側をクリックします（その五線のすべての小節が選択されます）。〔五線〕メニューから〔五線の属性〕を選択します。〔五線の属性〕ダイアログボックスが表示されます。
11. 〔拍子記号（スコア譜）〕を選択します。〔OK〕をクリックします。大型の拍子記号が表示されます。
12. 後続の五線に対して上記手順を繰り返します。

一般の楽譜では、拍子記号は曲の最初と拍子変更の際にのみ表示されますが、調号、音部記号と同様に、任意の小節に強制的に拍子記号を表示させることができます。

1. 小節ツールを選択して、拍子記号を強制表示させたい小節の小節線ハンドルをダブルクリックします。〔小節の属性〕ダイアログボックスが表示されます。
2. 〔拍子記号〕 ドロップダウン メニューから、〔つねに表示する〕を選択します。
3. 〔OK〕をクリックします。

通常、拍子記号は曲の最初と拍子変更の箇所に表示されます。Finaleでは、通常拍子記号が表示されるべき特定の小節について、拍子記号を表示させないように設定することができます。五線上のすべての拍子記号を隠す場合は五線の属性ダイアログボックスをご参照ください。

1. 小節ツールを選択し、拍子記号を隠す小節の小節線ハンドルをダブルクリックします。〔小節の属性〕ダイアログボックスが表示されます。
2. 〔拍子記号〕のリストから〔つねに表示しない〕を選択します。逆に〔つねに表示する〕オプションを使用して、通常は拍子記号が表示されない小節に拍子記号を強制的に表示させることもできます（任意の小節へ強制的に拍子記号を表示させるにはをご参照ください）。
3. 〔OK〕をクリックします（またはENTERを押します）。

組段の冒頭で拍子記号の変更が行われる場合、前の組段の段末に自動的に拍子記号の予告が表示されます。前の組段の段末に自動的に表示される拍子記号の予告を除去するには、次のようにします。

1. 〔書類〕メニューから〔ファイル別オプション〕を選択し、〔拍子記号〕を選択します。
2. 〔段末に拍子記号の予告を表示〕のチェックを外します。
3. 〔OK〕をクリックします。

4/4拍子とは、1小節内に4分音符が4つ分の拍がある状態を指し、と表記することもありますが、特にポピュラー・ミュージックではで表記されていることが多くあります。Finaleの自動連結パターンの詳細については連桁をご参照ください。

1. 〔書類〕メニューから〔ファイル別オプション〕を選択し、〔拍子記号〕を選択します。〔ファイル別オプション－拍子記号〕ダイアログボックスが表示されます。
2. 〔4/4拍子を別形式で表示〕を選択します。このオプションが選択されている場合、拍子がの場合はつねにが表示されます。選択されていない場合はが表示されます。

   〔選択〕ボタンをクリックすると、標準の4/4拍子記号以外で使用する別の記号を選択できます。拍子記号のフォントを指定するには、〔ファイル別オプション－フォント〕ダイアログボックスで〔楽譜関係〕の〔拍子記号〕を選択して、フォントを変更します。

3. 〔OK〕をクリックします（またはENTERを押します）。

アッラブレーベとも呼ばれ通常は, で表される2/2拍子記号は、1小節に2分音符が2つ分の拍がある状態を指します。拍子記号の概要については拍子記号をご参照ください。Finaleの自動連結パターンの詳細については連桁をご参照ください。

1. 〔書類〕メニューから〔ファイル別オプション〕を選択し、〔拍子記号〕を選択します。
2. 〔2/2拍子を別形式で表示〕のチェックボックスをクリックします。このオプションが選択されている場合、2/2拍子が記号で表示されます。選択されていない場合はが表示されます。

   〔選択〕をクリックすると他の記号を選択できます。

3. 〔OK〕をクリックします（またはENTERを押します）。

まず、〔ファイル別オプション〕ダイアログボックスの〔拍子記号〕の欄で2/2拍子と4/4拍子の全般的な設定を行います。

1. 拍子記号ツールを選択します。
2. 拍子記号の表示を変更したい小節をダブルクリックします。〔拍子記号〕ダイアログボックスが表示されます。
3. 変更を適用したい小節を選択します。通常は、クリックした小節もしくはドラッグで囲んだ小節がそのまま選択された状態になりますので、そのままでかまいません。すでに選択されている範囲と異なる小節を選択したい場合は、適用したい範囲の最初と最後の小節番号を入力します。〔＿小節目から＿小節目まで〕に値を入力して変更範囲を調節することができます。
4. 〔選択項目を増やす〕をクリックします。〔拍子記号〕ダイアログボックスが広がります。
5. 〔表示専用に別の拍子記号を使う〕をクリックします。（このチェックボックスがすでに選択されている場合はそのままにします。）必要に応じて拍子記号を設定します。
6. 〔記号表記を使用〕チェックボックスで2/2拍子や4/4拍子記号の表示方法を指定できます。記号表記を使用したい場合は、〔記号表記を使用〕をクリックします。拍子記号をの形式で表示させたい場合は、〔記号表記を使用〕をチェックしないでください。
7. 〔OK〕をクリックします（またはENTERを押します）。指定した範囲に対して、選択した拍子記号の形式が反映されます。

混合拍子（など）は特殊な拍子記号を作成する場合だけではなく、正確な連結パターンを作成するのにも重要です。Finaleは拍子記号の設定に基づいて連結パターンを決定します。例えば、のような拍子の場合、入力する音符はすべて自動的に8分音符が3つ、2つ、2つずつ連結されます。上記の方法で特殊な“連結拍子記号”を作成しておいて、表示用に異なる拍子記号を設定することもできます。詳しくは連桁のパターンを指定するにはをご参照ください。

1. 拍子記号ツールを選択します。各小節線にハンドルが表示されます。
2. 新しい拍子を設定したい小節をダブルクリックします。〔拍子記号〕ダイアログボックスが表示されます。
3. 〔混合拍子〕をクリックします。〔混合拍子記号〕ダイアログボックスが表示されます。ここで作成した混合拍子記号は連桁の連結に影響を与えます。
4. 〔1小節内の拍の数〕テキストボックスに数値を入力します。

   例えば、という拍子記号を作成したい場合、〔1小節内の拍の数〕テキストボックスに3＋2＋2を入力します。3.5などの小数を入力することも可能です。の拍子記号を作成したい場合、最初のテキストボックスには3を、次に2を入力してください。

5. 〔拍の音符の種類〕テキストボックスに拍子記号の分母の数を入力します。

   例えばの場合、最初のテキストボックスに拍子記号の分母である「8」を入力します。の場合は、一番目のテキストボックスに「4」、二番目のテキストボックスに「4」を入力します。Finaleは標準の分母の値のみを受け付けます。例えば、“3分音符”という音価は存在しないため、このテキストボックスには3を入力することができません。Finaleはこのような不正確な値を正確な値（1、2、4、8など）に自動的に修正します。

6. 〔OK〕をクリックします（またはENTERを押します）。〔拍子記号〕ダイアログボックスへ戻ります。

   〔選択項目を増やす〕をクリックして、〔表示専用に別の拍子記号を使う〕を選択することもできます。拡張された〔拍子記号〕ダイアログボックスには、もう1つ〔混合拍子〕ボタンがあり、これをクリックすると同様に〔混合拍子記号〕ダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスで、表示専用に別の混合拍子記号を作成することができます（ダイアログの上部で作成された混合拍子記号は楽譜上の音符の連結方法を決定します）。

7. 〔＿小節目から＿小節目まで〕（または、〔＿小節目から曲の終わりまで〕）に値を入力して、この拍子記号の変更の対象小節を指定します。
8. 〔OK〕をクリックします（またはENTERを押します）。

1. 拍子記号ツールを選択し、混合拍子が表示される最初の小節をダブルクリックします。〔拍子記号〕ダイアログボックスが表示されます。
2. 〔混合拍子〕ボタンをクリックします。〔混合拍子記号〕ダイアログボックスが表示されます。
3. 〔消去〕をクリックし、〔OK〕をクリックします。〔拍子記号〕ダイアログボックスへ戻ります。

スコア譜を単純にする方法の1つとして、複合拍子を単純拍子で表記する場合があります（例えば、を、を）。特に、他のパートは単純なリズムで拍を刻み、パーカッションパートのみ複合拍子で表記された複雑なリズムを有する行進曲では、この表記が一般的です。五線ごとに異なる拍子記号を有するスコア譜を作成する場合は、下記の複数の拍子記号を作成するにはをご参照ください。

以下の例では、大部分の五線でと表記される楽曲をで表記する上記の例を作成します。最初に、五線を作成し拍子記号を設定します。

1. 五線ツールを選択します。メニューバーに〔五線〕メニューが表示されます。
2. 複合拍子で表記する五線（上の例ではSnare Drum）を選択して、〔五線〕メニューから〔五線の属性〕を選択します。〔五線の属性〕ダイアログボックスが表示されます。
3. 〔独立した設定〕の下の、〔拍子記号〕を選択して、〔OK〕をクリックします。

   「実際の」複合拍子記号を使用する他の五線について、このステップを繰り返します。

4. 拍子記号ツールを選択し、単純拍子を表示する五線の先頭小節をダブルクリックします。〔拍子記号〕ダイアログボックスが表示されます。
5. スライダーを使って拍子記号を選択します。
6. 〔選択項目を増やす〕をクリックします。ダイアログボックスが広がります。
7. 〔表示専用に別の拍子記号を使う〕を選択して、〔混合拍子〕をクリックします。〔混合拍子記号〕ダイアログボックスが表示されます。
8. 先頭の〔１小節内の拍数〕/〔拍の音符の種類〕に「4」と「4」を入力します。次のペアに「12」と「8」を入力します。
9. 〔OK〕をクリックして〔OK〕をクリックします。

次に、種々の設定を通じてプラス記号を削除し拍子記号の間隔を調整します。

10. 〔書類〕メニューから〔ファイル別オプション〕を選択し、〔拍子記号〕を選択します。〔ファイル別オプション－拍子記号〕ダイアログボックスが表示されます。
11. 〔混合拍子用のプラス記号〕の隣の〔スコア譜〕をクリックします。〔キャラクタの選択〕ダイアログボックスが表示されます。
12. 空白文字のスロット（例えばMaestroフォントのスロット202）を選択して、〔選択〕をクリックします。

    リンクしたパートについても、〔パート譜〕をクリックしてステップ11、12を繰り返すことにより、プラス記号を消去します。

13. 〔スコア譜：〕の〔拍子記号の後の間隔〕に「0.125in」と入力します。
14. 左のカテゴリリストで〔フォント〕を選択します〔ファイル別オプション－フォント〕ダイアログボックスが表示されます。
15. 〔楽譜関係〕 ドロップダウン メニューから〔拍子記号プラス記号（スコア譜）〕を選択して〔フォント指定〕をクリックします。〔フォント〕ダイアログボックスが表示されます。
16. サイズを「36」に設定して〔OK〕をクリックします。

    リンクしたパート譜についても、ステップ15、16を繰り返します（〔拍子記号プラス記号（パート譜）〕を選択します）。

17. 〔OK〕をクリックします。楽譜上に戻ります。変更後の間隔で拍子記号が表示されています。

最後に、括弧を作成して対象五線に割り付けます。

18. 発想記号ツールを選択して、拍子記号のどちらかをダブルクリックします。〔発想記号の選択〕ダイアログボックスが表示されます。
19. カテゴリのリストから〔その他〕を選択して、〔その他の発想記号の作成〕をクリックします。発想記号〔発想記号の設計－メイン〕ダイアログボックスが表示されます。
20. 〔文字〕テキストボックスに「( )」と入力します（左括弧と右括弧の間にスペース1個を入れてください）。
21. 入力した文字をハイライト表示して、〔フォント〕サイズドロップダウン メニューから〔36〕を選択します。
22. 〔OK〕をクリックし、〔配置〕の隣の矢印をクリックして〔五線別に割り付け〕を選択します。〔五線別に割り付け〕ダイアログボックスが表示されます。
23. 拍子記号を表示する各五線の五線名の左をクリックします。括弧記号が表示される五線であることを表す×印が付きます。
24. 〔OK〕をクリックします。対象五線に括弧記号が表示されます。
25. 括弧記号を選択して、部分に揃うようにドラッグし位置を微調整します。

    必要に応じて、リンク先のパート譜についても同じステップを繰り返します。

以下の手順に従って、それぞれのパートに異なる拍子記号のある楽譜を作成できます。音符は異なる拍子でプレイバックされたりはしませんが、楽譜全体の音符は正確に配置、連結されます。複合拍子を単純拍子として表記する場合は（行進曲など）、上記の同時に存在する拍子記号を作成するにはをご参照ください。

1. 五線ツールを選択し、独立して拍子記号を設定する先頭五線をダブルクリックします。選択した五線の〔五線の属性〕ダイアログボックスが表示されます。
2. 〔独立した設定〕の下の〔拍子記号〕を選択します。
3. 独立した拍子記号にする各五線について、この手順を繰り返します。

   複数の五線を編集したい場合は、〔五線の属性〕ダイアログボックスを閉じずに、ダイアログボックスのドロップダウン メニューから次の五線を選択してください。

4. 〔OK〕をクリックします（またはENTERを押します）。楽譜上に戻ります。〔拍子記号〕ツールをクリックすると、独立した拍子記号を有効にしたパートのすべての小節にハンドルが表示されます。

   独立した拍子記号が設定された五線の拍子記号を変更するには、拍子記号ツールを選択し、その五線の任意の小節をダブルクリックします。〔拍子記号〕ダイアログボックスが表示され、拍子記号の設定ができます。