リンクしたパート譜

多くの楽器からなるスコア譜を作成する場合、個別のパート譜を作成することがよくあります。Finaleでは、単一のファイルでスコア譜とパート譜の両方を管理することができます。さらに、各パート譜とスコア譜と関係が維持されるので、一方を編集すると他方に変更されます。

すなわち、「リンクしたパート譜」が作成されるため、スコア譜とパート譜を何度も個別に変更する必要がありません。Finaleのインテリジェントなリンク機能により、時間と労力を節約する多くの利点が得られます。

リンクの動作

パート譜の要素が「リンク」するとは、単に、スコア譜の対応する要素との間で何らかの関係を持つことを意味します。スコア譜とパート譜間でリンクしている項目の多くは、リンク解除が可能です。リンクを解除した後は、一方を編集しても他方は変化しません。同様に、スコア譜とのリンクを解除した項目のリンクを復帰することもできます。リンクを復帰すると、パート譜とスコア譜間の関係が復活します。

リンクしたパート譜は、可能な限り直感的に操作できるように設計されていながらも、非常に柔軟な要素も兼ね備えています。例えば、〔タイトル〕〔作曲者〕〔著作権〕等の一般的なページ上のテキストは、すべてのパート譜に自動的に表示されますが、必要であれば個別に位置を調整することができます。以下、リンクしたパート譜を含めたすべての楽譜に該当する原則をおおまかに説明します。

  • パート譜/スコア譜での音高と拍の変更は、常に他方の楽譜に反映されます。
  • パート譜/スコア譜上での記号定義の変更(発想記号をからへ変更するなど)は、常に他方の楽譜に反映されます。
  • パート譜で記号の位置または形を変更すると、スコア譜とのリンクは解除されます。
  • スコア譜で記号の位置または形を変更すると、パート譜にも反映されます(パート譜でリンクが解除されていない場合)。
  • ページフォーマット、小節の配置、スペーシングに関しては、スコア譜とパート譜の間で一切リンクされません。デフォルトでは、それぞれFinaleの自動設定に従って処理されます。ただし、編集内容を手動で他のパート譜に適用することはできます。
  • 記号のいずれかの特性(位置、形など)のリンクを解除した場合、スコア譜とパート譜の両方でオレンジ色(または黄色)に変わります。オレンジ色(または黄色)は、少なくとも1つの特性がリンク解除されたことを表します。

リンクしたパート譜のリンク項目に、Finaleのリンク動作を一覧表で示しています。

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