プレイバックサウンドの設定

Finaleファイルを保存するとき、プレイバックサウンドの設定も一緒に保存されます。Finale で作成したファイルを別のコンピュータで開いた場合、そのファイルに設定されたプレイバックサウンドが見つからないときは、サウンドの読み込みが完了した後、スコア・マネージャーの〔プレイバック音源〕欄に「(不明)」と表示されます。Finale 2012以上で保存されたファイルなら、サウンドを読み込む前は、VSTプラグインが表示されます。Finale 2011以前のバージョンで保存されたファイルの場合、サウンドを読み込む前は、不明のプレイバック音源の代わりに五線名が表示されます(サウンドの読み込みは、プレイバック時か、〔VSTバンク/エフェクト〕ダイアログボックスを開いたとき、またはスコア・マネージャーでの編集時におこなわれます)。

プレイバックにVSTとMIDIのどちらを使用する場合も、音色の変更は簡単にできます。Finaleのセットアップ・ウィザードで楽譜を新規作成し、スコア・マネージャーで楽器を追加すると、各楽器に最適なチャンネルが設定されます。旧バージョンのFinaleで作成されたファイルを使用するときや、サウンド設定の異なるコンピュータにファイルを移すような場合には、以下の手順でプレイバックサウンドの割り当てを変更できます。

Finaleは、16チャンネル×8バンク、計128種類の音色を使用できます。MIDIとVSTでプレイバックする際のバンクとチャンネルの扱いについては、Finaleのバンクとチャンネルをご参照ください。

Finaleに付属のGarritan音源の音色を割り当てる

Finale は、サウンド・マップを使用することにより、付属のVST音源(その他MakeMusicが提供する各種サウンドライブラリ)を使ったプレイバックを自動で処理します。元の音色に戻したいときや、VST音源が使われていない旧バージョンのファイルを使用するときは、〔MIDI/Audio〕メニューから〔プレイバックサウンドの再割り当て〕を選択するだけで、楽譜上のすべての楽器が(〔サウンド・マップの優先順位〕の設定に従って)自動で再割り当てされます。

Finaleに付属のGarritan音源の音色を手動で楽器に割り当てるには

  1. 〔MIDI/Audio〕メニューから〔プレイバックにVSTを使用〕を選択します。
  2. 〔ウィンドウ〕メニューから〔スコア・マネージャー〕を選択します。各楽器の〔プレイバック音源〕欄で、サウンド・マップのどれかが選択されていることを確認してください(例:Garritan音源の場合は〔Garritan Instruments for Finale〕)。このサウンド・マップにより、作成した楽譜の楽器がVST楽器とリンクします。サウンド・マップが選択されていれば、Finaleに付属のサウンドライブラリが自動でARIA Playerに読み込まれ、VSTバンク/エフェクト〕ダイアログボックスのバンクにも自動で読み込まれます。
  3. 〔音色〕欄のリストからプレイバックサウンドを選択します。選択した音色が楽器に割り当てられます。このとき、使用可能なチャンネルとバンクが選択されます。

演奏にむらがあったり、一部のVST楽器が発音していないときは、コンピュータのリソースが不足している可能性があります。Garritan楽器を使用している場合、「Solo」と表示された楽器の代わりに「Plr」楽器を使うとRAMを節約できます。

ピアノなど複数の五線で構成される楽器は、同じ楽器でも五線ごとに音色を選択できます。さらに、同じ五線のレイヤーレイヤーとは、透明なフィルムのようなものです。Finaleファイルは4つのレイヤーで構成され、各レイヤーはリズム的に独立した内声部を持つことができます。一度にアクティブにできる(最前面にする)レイヤーは1つだけです。画面の左下にレイヤー選択ボタンがあるので、現在アクティブになっているレイヤーを確認できます。個々のレイヤーに2つの独立したボイス(声部)を含めることができます。ごとに音色を選択することもできます。パート名の左にある三角形をクリックすると表示が拡大し、五線/レイヤーごとに設定できるようになります。

サードパーティ製音源のVST音色を割り当てる

スタンドアロンのGarritanライブラリをFinaleで活用する方法については、Finale Knowledge BaseにあるSetting up Garritan sound libraries in Finale(英語)をご参照ください。

スコア・マネージャーを使用すれば、どのVST音源の音色も手動で楽器に割り当てることができます。サードパーティ製VSTライブラリに付属のマニュアルを参照して、サードパーティ製ライブラリがコンピュータに正しくインストールされていることを確認してください。

サードパーティ製のVST音源の音色を楽器に割り当てるには

VSTバンク/エフェクト〕ダイアログボックスでバンクの音源エンジンを別のエンジンに変更した場合は、そのバンクに属するすべての楽器が新しい音源エンジンに切り替わります。この場合、新しい音源エンジンの画面で手動で音色を割り当てる必要があります。個々のバンクで音源エンジンを切り替えた場合をご参照ください。

  1. 〔MIDI/Audio〕メニューから〔プレイバックにVSTを使用〕を選択します。
  2. 〔ウィンドウ〕メニューから〔スコア・マネージャー〕を選択します。
  3. 対象楽器の〔プレイバック音源〕欄をクリックして、サードパーティ製VST音源を選択します。

    編集中のFinaleファイルで初めてその音源を選択した場合は、〔VSTバンク/エフェクト〕ダイアログボックスの後続の空きバンクに自動的に読み込まれ、スコア・マネージャーでは「チャンネル1」に設定されます。その音源を選択するのが2回目以降であれば、同じバンクが使われ、チャンネル番号は2, 3, 4...と最大16チャンネルまで順に設定されます。同じ音源で17チャンネル以上使用する場合は、〔VSTバンク/エフェクト〕ダイアログボックスの後続の空きバンクが使われ、チャンネル番号は1から順に設定されます(各楽器のバンク番号はスコア・マネージャーの〔バンク〕欄に表示されます)。

  4. 〔音色〕〔プレイバック音源を編集〕をクリックして、サードパーティ製VST音源の画面を開きます。音色を選択し、スロット番号とスコア・マネージャーのチャンネル番号が一致していることを確認してください。
  5. スコア・マネージャーを閉じ、プレイバックを実行して音を確認します。

MIDI音源の音色を割り当てる

〔MIDI/Audio〕メニューの〔プレイバックにMIDIを使用〕を選択すると、各楽器に割り当てられているMIDIサウンド設定に従ってプレイバックされます。次のようなときは、プレイバックにMIDI音源を使用します。

  • VSTほどコンピュータリソースを使わずにプレイバックしたい場合。
  • General MIDI音源を使用して、どのコンピュータでも基本的に同じ音で再生されることを確認したい場合。
  • 外部のMIDIキーボードや音源モジュールを使ってプレイバックしたい場合。

内蔵General MIDI音源の音色を割り当てる

コンピュータのスピーカーからMIDIを使ってプレイバックするには、Finale内蔵のGeneral MIDIシンセサイザーである「SmartMusicソフトシンセ」、またはお使いの内蔵サウンドカードのシンセサイザーを使用できます。

内蔵MIDI音源の音色を割り当てるには

  1. 〔MIDI/Audio〕メニューから〔プレイバックにMIDIを使用〕を選択します。
  2. 〔ウィンドウ〕メニューから〔スコア・マネージャー〕を選択します。
  3. 対象五線の〔プレイバック音源〕欄にあるドロップダウン メニューをクリックして、MIDI音源(ソフトシンセ、コンピュータに搭載されているMIDIシンセサイザーなど)を選択します。目的のMIDI音源がリストにない場合は、〔MIDI/Audio〕メニューの〔デバイスのセットアップ〕から〔MIDIセットアップ〕を選択して〔MIDIセットアップ〕ダイアログボックスを開き、MIDI出力デバイスを選択します。最大8バンク(各16チャンネル)まで指定できます。
  4. 対象五線の〔音色〕欄のドロップダウン メニューメニューをクリックして、音色を選択します。

外部MIDI音源の音色を割り当てる

MIDIキーボードや音源モジュールなどの外部MIDIデバイスを使ってプレイバックするには、最初に〔MIDIセットアップ〕ダイアログボックスの〔MIDI出力〕を設定します。次に、スコア・マネージャーの〔音源〕欄でクリックして〔パッチ選択〕ダイアログボックスを開きます。「各パートの最初の音色を設定するには」をご参照ください。

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