和音の分散、和音に集約
Finaleでは、和音で記譜されたフレーズを分散して、単音のフレーズとしていくつかのパートに分けることができます。例えば、1つのパートに表記された3声のトランペットを3パートに分け、それぞれの五線に単音の旋律として表示するように変更できます。
〔和音の分散〕コマンドは和音の最高音を1段目に、2番目の音を2段目、といった具合に表示します。それぞれのパートに使用する音部記号も指定できます。
複数の五線に和音を分散するには
- 選択ツールを選択して、範囲を選択します。選択方法については楽譜の選択をご参照ください。
- 〔ユーティリティ〕メニューから〔和音の分散〕を選択します。〔和音の分散〕ダイアログボックスが表示されますので、詳細の設定をおこないます。
- 〔_本の五線に分散〕のテキストボックスに、分散後の五線の本数を入力します。ここでは8本までの五線を使用できます。
- 分散の方向を指定します。〔上から下へ〕、〔下から上へ〕のどちらかを選択します。
- 余った音符の処理を指定します。最上段の五線や最下段の五線にまとめて表記したり、余った音符をすべて破棄することもできます。
- 〔1本につき単音のみ〕を選択すると、それぞれの五線には単数の音符が表示されます。
- 必要であれば、〔音部記号指定〕をクリックしてそれぞれの五線で使用する音部記号を指定します。以下の音部記号に割り当てられた番号が使用できます。ト音記号 (0)、アルト (1)、テナー (2)、バス (3)、パーカッション (4)、ト音記号8vb (5)、ヘ音記号8vb (6)、バリトン(ヘ音記号) (7)
例えば、バイオリンをト音記号、ビオラをアルト、チェロをヘ音記号で表示したい場合は、013の数字を入力します。(すべてのパートをデフォルトの音部記号(ト音記号)で表示したい場合は、このチェックを外して数字を入力しないでおきます。)
- 音符の分散先を指定します。新規の五線、または既存の五線が選択できます。
- 〔OK〕をクリックします。大量の小節を選択した場合は、処理に時間がかかる場合があります。実行後の楽譜には、アーティキュレーションや発想記号なども表示されます。
和音を1つの五線に集約するには
- 選択ツールを選択して、範囲を選択します。Shift+クリックによって複数の段を選択します。選択方法については楽譜の選択をご参照ください。
- 〔ユーティリティ〕メニューから〔和音に集約〕を選択します。〔和音に集約〕 ダイアログボックスが表示されますので、新しい五線を作成してそこへ作成するか、選択してい る五線の最上段へ既存の音符を上書きして表示するかを指定します。
- 〔既存の五線の下に新規の五線を作成〕または〔選択された五線の一番上〕を選択します。大量の小節を選択した場合は、処理に時間がかかる場合があります。
- 〔OK〕をクリックします。