Garritan Instruments for Finale
FinaleにはGarritan Instruments for Finale(旧バージョンより通称GPO = Garritan Personal Orchestra)その他のGarritan ライブラリが付属しています。GPOは、最高品質の再生を目的としてプロの技術で録音されたサンプリングサウンド集です。
スタンドアロンのGarritanライブラリをFinaleで活用する方法については、Finale Knowledge BaseにあるSetting up Garritan sound libraries in Finale(英語)をご参照ください。付属のGarritan Instruments for Finaleに関しては、この操作は不要です。
初めに楽器を指定して楽譜作成を開始したり、スコア・マネージャーで楽器を追加すると、Finaleに付属のGarritan音源が自動的に読み込まれます(〔MIDI/Audio〕メニューの〔プレイバックに
ヒント: FinaleでGarritan Instruments for FinaleまたはGPO製品版を使う方法の詳細は、GarritanとHuman Playbackのチュートリアルをご参照ください。
適切なGarritanサウンドの選択(プレーヤー楽器とソロ楽器の違い)
Garritanのプレーヤー楽器は、アンサンブル編成での演奏を想定して作られています(プレーヤー楽器は「Plr」と表示されています)。プレーヤー楽器1, 2, 3は同じソロ楽器から派生していますが、同じサンプリング音を持たないように作られています。プレーヤー楽器1, 2, 3はそれぞれ別のノート(C, C#, Dなど)を始点にマッピングされ、3度音程ごとにサンプリング音を使います。これにより、どの音程も共通のサンプリング音を持つことがなくなるため、3つのプレーヤー楽器を使ってユニゾンを演奏できます。プレーヤー楽器は、サンプリング音だけを演奏すると不十分に聞こえることもありますが、アンサンブル編成での演奏では十分に機能します。
ソロ演奏を想定して作られているのは、ソロ楽器だけです(ソロ楽器は「Solo」と表示されています)。楽譜にユニゾンが含まれている場合は、他のプレーヤー楽器と一緒にソロ楽器を使わないでください。プレーヤー楽器は、派生元のソロ楽器と共通のサンプリング音を持っているため、フェージングの問題が発生します。
発想記号としてキースイッチを追加するには
Garritanインストゥルメントでプレイバックするとき、任意の場所にキースイッチを追加して楽器の奏法を変更することができます(アルコからピチカートなど)。キースイッチとは、楽器の音域の外にある通常のノートですが、奏法の変化をトリガーするように設定されています。キースイッチの一覧は、Garritan Instruments for Finaleの楽器についてをご参照ください。
Human Playbackをオンにしていれば、"arco"、"pizz" などの文字が認識され、該当するキースイッチが自動的にトリガーされます。Human Playbackをオフにしている場合は、デフォルトでキースイッチに対応している発想記号を〔発想記号の選択〕ダイアログボックスから選択することにより、キースイッチの効果を追加できます。
さらに、キースイッチの音高のときMIDIノートオンメッセージを送信するように手動で発想記号を設定することもできます。この場合、設定した発想記号を配置するだけでキースイッチが起動するようになります(例えば「pizz」という文字発想記号を配置すると、その場所から奏法がピチカートに変わります)。ただし、キースイッチはGarritan楽器の機能であることに注意してください。 Garritan以外のプレイバック音源では働きません。
- 発想記号ツールを選択して、楽譜をダブルクリックします。〔発想記号の選択〕ダイアログボックスが表示されます。
- 〔作成〕をクリックします。または、キースイッチを設定したい発想記号をリストから選択して〔編集〕をクリックします。
- キースイッチをトリガーする文字を入力します。〔文字〕メニューを使ってフォント、サイズ、スタイル、その他の項目を設定し、必要に応じて非表示にします。
- 〔プレイバック〕タブをクリックします。
- 〔タイプ〕から〔MIDI送信〕を選択します。〔プレイバック・データ送信〕ダイアログボックスが表示されます。
- 〔送信するバイト数〕に「3」と入力します。3つのデータを送信することになります。
- 一番上のデータボックスに「144」と入力します。これはノートオンメッセージです。
- 2番目のデータボックスには、キースイッチのMIDIノートナンバーを入力します。例えば、arco=0, pizz=5のように指定します。キースイッチとMIDIノートナンバーの一覧は、Garritan Instruments for Finaleの楽器についてをご参照ください。
- 3番目のデータボックスに「127」と入力します。指定したノートナンバーは楽器の音域より下にあるので、再生時に音は出ません。
- 〔OK〕、〔OK〕、〔配置〕の順にクリックすると、設定した発想記号が楽譜に追加されます。プレイバック時には、この発想記号の位置で奏法が変わります。
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