手のひらツール

〔手のひら〕ツールを選択している間は、楽譜上を実際に手でつかんでいるように、画面表示を縦横斜めに自在に移動させることができます。特にページ表示では、スクロールバーを使うよりも速く直感的に楽譜表示を移動させることができます。ただし、スクロール表示ではスクロールバーを使う場合と少し動作が異なるので注意が必要です。スクロール表示で手のひらツールを使用した場合も、上下方向だけでなく左右方向にも表示を移動させることができますが、この場合表示される先頭の小節は変化しません。つまり、画面からはみ出た楽器名等を表示させたり、非常に長い小節の画面からはみ出た部分を表示させたりするのには有効ですが、あまり長い距離を移動するのには向きません。例えば、1小節目から15小節目まで手のひらツールで動かしても、Finaleはあくまでも1小節目が表示される最初の小節として判断したままですので、1小節目に戻りたければ延々とマウスでドラッグして戻る必要があります。

とりわけ巨大なスコア譜では、画面を描き直す回数をできるだけ少なくすることにより、再描画にかかる時間を節約することができます。楽譜上を斜めに移動する場合などには、両方のスクロールバーを動かす必要があります。その場合Finaleは画面を少なくとも2回描き直さなくてはなりません。

このような場合は、スクロールバーの代わりに〔手のひら〕ツールを用いて画面を調整します。このツールを用いると、指示するまでは画面を再描画せずにどの方向にでもドラッグすることができます。また、ショートカットとして、パレット上のどのツールが選択されていても楽譜上の五線や音符がない部分をCommand+Optionキーを押しながらドラッグすると一時的に〔手のひら〕ツールへ切り替えることが可能です。

キーボードショートカットと特別なマウス操作

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