パーカッション

ドラムセット、オーケストラパーカッションなどを使ったパーカッションパートも、Finaleなら簡単に五線を作成、記譜して再生できます。

ほとんどのパーカッション楽器は、セットアップ・ウィザードスコア・マネージャーで楽器を追加すれば、記譜とプレイバックに必要な設定がなされた五線が自動で作成されます。セットアップ・ウィザードを使って作成したパーカッション五線は、自動的に調号と移調が無効になり、マウス、コンピュータのキーボード、またはMIDIキーボードを使って簡単に音符を入力できます。

さらに、ユーザー独自のパーカッション五線を設定することもできます。ここでは、各ユーザーのニーズに応じてパーカッションパートの表記とプレイバックをカスタマイズする方法を説明します。

MIDIチャンネル10について

パーカッションにチャンネル10を割り当てる旧タイプのMIDIデバイスに対応するため、セットアップ・ウィザードかスコア・マネージャーで最初に追加したパーカッション楽器は、バンク1のチャンネル10が設定されます。パーカッションパートが複数ある場合、先頭以外のパーカッション楽器は次の空きチャンネルが割り当てられます(チャンネル1~-9に空きがなければチャンネル11~16、空きがなければ次のバンクのチャンネル1~16が使われます)。バンク1と異なり、バンク2~8のチャンネル10はパーカッション用として予約はされていません。チャンネル10に設定されたパーカッション楽器を削除しても、他のパーカッション楽器をチャンネル10に変更したり、チャンネルを再割り当てする操作は行われません。ただし、〔MIDI/Audio〕メニューから〔プレイバックサウンドの再割り当て〕を選択すれば、バンク1のチャンネル10がパーカッションチャンネルとして予約されます。

パーカッションの音符入力

独自のパーカッション五線を設定する

Finaleでパーカッションを表記しプレイバックするには、次の3つの要素が必要です。(1) パーカッション・レイアウト、(2) パーカッションMIDIマップ、(3) プレイバック音源/パッチ。これらの3要素は相互に関係しています。つまり、個々のパーカッション五線が適切に機能するには、これら3要素間の設定が一致していなければなりません。例えば、スネアドラムを叩く音を音符で表すには、下記の事項が必要です。

  • プレイバック音源に、その音を含むパッチが含まれていること。
  • パーカッションMIDIマップでは、そのパッチにある正しいMIDIノートが識別され、そのMIDIノートにパーカッション楽器タイプが割り当てられていること。
  • パーカッション・レイアウトには、その楽器タイプが含まれ、五線上の位置が割り当てられていること。

さらに、上記の通り、MIDIキーボードを使ってパーカッション音符を入力する場合には、Finaleでの入力に使用するパーカッションMIDIマップと、出力用のパーカッションMIDIマップが一致している必要があります。

パーカッション・レイアウト

パーカッション・レイアウトは、プレイバックには直接影響しません。つまり、〔パーカッション・レイアウト設計〕ダイアログボックスには、五線に割り当てたプレイバック音源を通じてどのように再生するかを設定する項目はありません。

Finaleのパーカッション・レイアウトパーカッション・レイアウトとは、各五線で使用できるパーカッション楽器をリストとして作成したものです。パーカッション・レイアウトには、五線上の位置、符頭スタイル、楽器タイプ(スネアドラム、シンバルなど)の定義情報が含まれています。パーカッション・レイアウトの定義は〔パーカッション・レイアウト設計〕ダイアログボックスでおこないます。を利用すると、簡単、自在にパーカッション譜を作成することができます。パーカッション・レイアウトとは、各タイプのパーカッション楽器の五線上の外観を細かく設定するためのチャートです。個々のパーカッション音(Finaleでは「楽器タイプ」といいます)に対して、五線上の位置と符頭スタイルを定義します。

五線へのパーカッション・レイアウトの割り当ては、スコア・マネージャーの楽器リストで行います。五線を選択して〔記譜スタイル〕〔パーカッション〕に設定して〔設定〕をクリックすると、〔パーカッション・レイアウトの選択〕ダイアログボックスが表示されます。レイアウト名を選択して〔編集〕をクリックすると〔パーカッション・レイアウト設計〕ダイアログボックスが開くので、選択したパーカッション・レイアウトの設定内容を確認できます。

セットアップ・ウィザードで楽譜作成を開始するか、スコア・マネージャーでパーカッション五線を追加した場合は、その五線に適したパーカッション・レイアウトが自動的に読み込まれます。楽譜ファイルにパーカッション・レイアウトが読み込まれている場合、そのパーカッション・レイアウトを含むライブラリもファイルに読み込まれています。このライブラリは、任意のファイルに読み込むことができる定義済みのパーカッション・レイアウトです。読み込んだ後は、必要に応じてパーカッション・レイアウトを編集できます。Finaleのパーカッション・レイアウト・ライブラリは、Guide to Standardized Drumset Notationに定義されているPercussive Arts Society (PAS)基準にもとづいています。

しかしながら、あらゆるパーカッション表記を網羅する規格は存在しないので、Finaleでは、ユーザー独自のパーカッション・レイアウトを編集作成できるようになっています。さらに、独自のパーカッション・レイアウトを含む ライブラリを保存できるので、他のファイルで再利用することができます。

パーカッション五線にオレンジ色の符頭が表示される場合、指定したパーカッション・レイアウトに当該音符が存在しないことを表します。この現象が発生するのは、旧バージョンのFinaleで作成されたファイルをインポートしたときなどです。この場合、音符の外観やプレイバックは正しいように見えますが、Finale 2011から導入された「パーカッション・レイアウト」には対応していません。オレンジ色の音符に楽器タイプを割り当てるには、パーカッションの音符が含まれた領域(オレンジ色の符頭)に楽器タイプを割り当てるにはをご参照ください。

パーカッションMIDIマップ

パーカッションMIDIマップは、楽譜の表示には直接影響しません。つまり、〔パーカッションMIDIマップの編集〕ダイアログボックスには、五線上でのパーカッション音符の外観を設定する項目はありません。

一般のプレイバック音源には、パーカッション音を有するパッチが1つ以上含まれています。パーカッションパッチでは、個々のパーカッション音に特定のMIDIノート番号が割り当てられています(この点が通常のパッチと異なります。通常のパッチでは、個々のピッチ(音高)にMIDIノート番号が割り当てられています)。パーカッションMIDIマップパーカッションMIDIマップとは、サウンドライブラリに収められているパーカッション楽器とMIDIノート番号を対応付けしたリストです(例:バスドラム=36、スネアドラム=38など)。パーカッションパートを様々なプレイバック音源で適切に再生するには、パーカッションMIDIマップが必要になります。また、外部MIDIデバイスで入力するときに打楽器音を再生するときも、パーカッションMIDIマップが使われます。とは、個々のMIDIノート番号と、それに対応する特定のパーカッション音(Finaleでは「楽器タイプ」といいます)をリストにしたもののことです。すべてのプレイバック音源が同じMIDIノート番号を割り当てているわけではないので、プレイバック音源ごとに個別のパーカッションMIDIマップを用意します。

例えば、あるプレイバック音源が提供するパッチにおいて、中央のCを弾くとスネアドラムを叩く音で演奏される場合、そのパッチのパーカッションMIDIマップは、「スネアドラム」という楽器タイプにMIDIノート番号60が割り当てられています(MIDIノート番号とピッチ名の対応表を参照)。

五線へのパーカッションMIDIマップの割り当ては、スコア・マネージャーの楽器リストで行います。対象五線の〔記譜スタイル〕〔パーカッション〕に設定されていれば、〔パーカッションMIDIマップ〕欄にマップ名が表示されます。このマップは、対象五線に割り当てられているパーカッションMIDIマップです。この欄はポップアップ メニューなので、別のマップを選択することもできます。ただし、対象五線のプレイバック音源に一致するマップを必ず選択してください。そうしないと、間違った音でプレイバックされることがあります。

セットアップ・ウィザードで楽譜作成を開始するか、スコア・マネージャーでパーカッション五線を追加した場合は、プレイバック音源にもとづき、その五線に適したパーカッションMIDIマップが自動的に読み込まれます。Finaleに付属の設定済みパーカッションMIDIマップについて、詳しくはパーカッションMIDIマップ: SmartMusicソフトシンセパーカッションMIDIマップ: Garritan Instruments for FinaleパーカッションMIDIマップ: Tapspace Virtual Drumlineをご参照ください。

Finaleをバージョンアップする場合、パーカッションMIDIマップは新バージョンにコピーされません。該当ファイルを新バージョンに移行する方法については、各種設定とサポートファイルを新バージョンに移行するにはをご参照ください。

さらに、これ以外の多種多様なプレイバック音源も使用できるので、Finaleでは、ユーザー独自のパーカッションMIDIマップを編集作成できるようになっています。重要なことは、パーカッションMIDIマップが個々の作業ファイルとは別の場所(「MIDI Device Annotation」フォルダ)に保存されていることです。このため、作成、編集したパーカッションMIDIマップを何度も再利用できます。言い換えれば、パーカッションMIDIマップの編集や削除は、Finale全体に一括して適用されます。すなわち、パーカッションMIDIマップの設定は各楽譜ファイルに保存されるのではないので、パーカッションMIDIマップに対する編集は、そのマップを使用しているすべてのファイルと、これから使用するすべての新規ファイルに影響します。

旧バージョンのFinaleで作成された楽譜ファイルを変換して使用する場合、パーカッション・レイアウトに割り当てられた楽器タイプの音が想定した楽器音と異なるときは、〔パーカッション楽器タイプのコンバート〕ダイアログボックスを開き、別のパーカッションMIDIマップで再変換してください。

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